最愛の灯を吹き消す頃に。

「もう二学期が始まるとか不親切だよねえ」

「全然、足らないよね」

始業式が終わって、さゆみとアイスを食べながら下校している。

九月です。秋です。じゃあ涼しくなりましょう。なんて、地球は都合良くできていないから、さっきからソーダ味のアイスキャンディーの滴がポタポタとアスファルトを濡らしている。

メルト。
溶けて融合する。
こんな時にちーくんとのキスを思い出してしまって、身体が一気に熱を帯びる。
灼熱の太陽のせいかもしれないけれど。

「さゆみなんで読書感想文やってないって嘘ついたの」
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