最愛の灯を吹き消す頃に。
「ニーナ、よく頑張ったね」

「ちーくん。今は私に寄り添わないで。その気持ちは嬉しいよ。でも今はね、自分のためだけに悲しんだり泣いたりしていいの。自分軸の感情で叫んでいいんだよ。ずっと苦しくて…身体よりも心が痛くて泣いていたんでしょ」

「…母さん、時々父さんに会いに行ってたみたいなんだ」

「それって」

「実父のほう。ほら、時々エマが一人で放置されてただろ。お友達に会いに行ってくるなんて言って、実父のとこ行ってたみたい」

「それじゃあまだお父さんと繋がってたってこと?」

「いや…。単刀直入に言えばほとんどストーカーと大差ないと思う。会社の前で待ち伏せしたり家まで押しかけたり。でもさぁ、父さんも再婚してるんだよ」

「新しい家庭があるんだね」

「うん。うちと同じで小さい子どもも居る。男の子」

「それでもお母さんは付き纏ってたの?」

「それでいよいよ新しい奥さんに騒がれたみたい。これ以上ストーキングするなら警察に突き出すって。今の家庭を守りたいならいい加減にしろって」
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