最愛の灯を吹き消す頃に。
「おねーちゃんエマとあそぶの?」

「ごめんね。今日はお友達と約束してるの」

「にぃにもずっといないの」

「そう、だね…。寂しいね」

「にぃに、エマのこときらいになっちゃったのかなぁ」

「違うよ。絶対に違うからね。にぃに、ちょっと忙しくなっちゃったの。だから遠くに行っちゃっただけだよ」

「おねーちゃんもエマのこときらいなのじゃない?」

「大好きだよ」

「そっかあ」

エマちゃんは満足したようにニッと笑って、また砂をいじり始めた。
さらさらと流れていく砂は全然山にはならない。

「ねぇ、エマちゃん」

「なぁに」

「エマちゃんはね、大きくなったら何になりたいの」

「いきるの」

「生きる?」

「うん」

「生きて…何をするの」

「おねーちゃん。いきるってなぁに」

「え?」

「エマ、よくわかんない。にぃにがうれしいの」

「にぃにが?」

「エマがいきてるとにぃにはニコニコだって。おふとんでねむるときにね、エマにいうの。だからエマはそれがいいっていったの。いきるをするっていったの」

「そう…そっか。うん。そうだね。エマちゃんが生きるをしたらお姉ちゃんも嬉しいよ」

「じゃあエマ、おっきくなったいきるになるね」
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