最愛の灯を吹き消す頃に。
「恋が特効薬になる人なんだ」

「特効薬」

「恋に溺れていないと生きていけない人。承認欲求っていうのかな。誰かに愛されている自分は大正解なんだって。だから自分は生きててもいいんだって。子どもを作るのだってその証拠みたいなものなんだろうね。証拠が形になって見える。それだけで心を守れる人なんだ」

私は他人の心臓のカタチが、命のカタチがはっきりと見えているのに生きている心地などしない。
いつもそれが私の影のように足元に潜んで、命が消えていくの見せ続ける。

見えなくても…、見なくてもいいものだってこの世には在るのに。
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