最愛の灯を吹き消す頃に。
吐き捨てるようにそう言ってお兄ちゃんはわざと私にぶつかるようにして狭い廊下を抜けていく。
トン、トンと一定のリズムで下りていく足音を背に、ちーくんの腕を引いて自分の部屋に入った。
バタンッとドアを乱暴に閉めた音とほとんど同時に、ガタガタッと階段下から大きな音が響いた。
「えっ」
「お兄ちゃん。何段か落ちたんじゃない」
「え…」
「教えなかった。心臓の灯」
「見えてたの」
「うん。あの人、ずーっとスマホ触ってるから。几帳面なくせによそ見が多いの。踏み外したんじゃない」
二秒くらい。
ジッと私の瞳を覗き込むように見つめてくるちーくん。
ぽん、と大きい手のひらが頭頂部に乗せられた。
「ニーナは死神なんかじゃないよ」
「でも仕返ししちゃった」
「ニーナは悪くない。君が傷つくなら、俺にとっても味方じゃないよ」
「ありがと」
「俺の灯はどう?」
「…ふふ」
「なんで笑うの」
「早く小説書きたい?よく分かんないけど、なんかワクワクしてるように見える」
「そうかも」
トン、トンと一定のリズムで下りていく足音を背に、ちーくんの腕を引いて自分の部屋に入った。
バタンッとドアを乱暴に閉めた音とほとんど同時に、ガタガタッと階段下から大きな音が響いた。
「えっ」
「お兄ちゃん。何段か落ちたんじゃない」
「え…」
「教えなかった。心臓の灯」
「見えてたの」
「うん。あの人、ずーっとスマホ触ってるから。几帳面なくせによそ見が多いの。踏み外したんじゃない」
二秒くらい。
ジッと私の瞳を覗き込むように見つめてくるちーくん。
ぽん、と大きい手のひらが頭頂部に乗せられた。
「ニーナは死神なんかじゃないよ」
「でも仕返ししちゃった」
「ニーナは悪くない。君が傷つくなら、俺にとっても味方じゃないよ」
「ありがと」
「俺の灯はどう?」
「…ふふ」
「なんで笑うの」
「早く小説書きたい?よく分かんないけど、なんかワクワクしてるように見える」
「そうかも」