【完結】Dressyに恋をして

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高校生の頃に、江波にこっぴどく振られて以来、俺は肉体改造や体質改善に挑んだ。

片方10キロのバーベルを持ち上げ、油や砂糖、小麦を徹底的に抜いたし(今はそうでも無いが)、食事制限も徹底した。

お陰でニキビヅラはつるりとした陶器肌に、視力はICLの手術で2.0にもなった。
身体は引き締まり、今でもバーベルを上げている俺の腹筋は割れている。

元々の顔立ちは良かったのか、大学に行く頃にはかなりモテ始めていた。
だけど、誰と付き合っても思い出すのは、あの三日月型の美しい瞳を持つ彼女の事だった…

彼女の柔らかい髪に触れ、その唇にキス出来たらどんなにか幸せだろうか?

しかし、キモオタの俺にそんな事は許されなかった…
彼女は俺に指一本触らせる事なく、最低の振り方をして去っていった。

俺は自殺未遂して、入院した。

その後、彼女からLINEが来たが、何と返したのか、はっきりとは覚えて居なかった。

そして、俺が回復して退院する頃、シングルマザーだった俺の母親は再婚し、片瀬麗夜から九条麗夜になった。

Butterfly社に彼女が入ったのは一見して偶然にも見えるが、俺は彼女の好みを熟知していたし、彼女の将来の夢がアパレル会社で働く事だと知っていた。

求人のチラシを彼女の大学で配り続けて、彼女はまんまと俺の会社に入った。

大人になった彼女はやはり美しかった…
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