【完結】Dressyに恋をして

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俺がキスしたいと何度も夢に見た桜色の唇はそのままで、涙ぼくろも消してはいなかった…

そして、俺の彼女への想いもまた、消えてはいなかったのだ…

俺は彼女の気を引く為に、社長室に呼び出した。
F出版社の件は誤算だったし、東雲を雇ったのも失敗だったが、彼女と夢にまで見たキスが出来た。

彼女の唇は柔らかく、艶やかな髪の毛からは花のような良い香りがした。

でも、それと同時に、憎かった…

俺の、名前も覚えていない事に無性に腹が立った…

九条麗夜と名乗っても、彼女は気づきもしなかった。
俺は、いや、昔の俺は、彼女にとってそれだけの奴だったのか…?

いや、そうなのだろう。

だから、俺は誰よりも良い男になって見返そうとしたんじゃないか…!

そうだけど…
でも、彼女が美しく笑う度に、俺の心には愛しさと憎しみで溢れた。

許せなかった…
せめて、彼女が気づいてくれたなら…

許すよ、と言えたのに…

彼女は気づきもしなかった。

蝶のようにひらひらと俺のそばを舞う彼女を、今度は甘い蜜で虜にする…
そう決めた…

そうして、私含めCdBDのバイヤー達は忙しく洋服の仕入れに取り掛かった。

仕入れるメインの洋服は…

サテンとレースのアシンメトリーワンピース
花柄レトロスプリングコート
シースルートップス
銀のステッチのジーンズタイトスカート
フリルリボンブラウス

の5点だ。
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