【完結】Dressyに恋をして

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side東雲秋

CdBDの取り組みもとりあえずの成功を収めたその頃、俺はButterfly Men’s(以下BMと略す)の、リーダーに大出世していた。

BMは、Butterfly社始まって以来の試みで、ずっとレディース物しか取り扱っていなかった我が社が、初のメンズ物の店を立ち上げる、という物だった。

BMのメンバーは、俺・東雲秋しののめしゅう、水野誠みずのまこと、神崎美佳かんざきみか、斉藤和也さいとうかずや、安田圭吾やすだけいご、三上海みかみかい、の計6名だった。

ほとんどが男だが、紅一点神崎さんが入っている。
それは、女性視点でのセンスも必要だろう、という社長の考えを反映しての物だった。

俺と水野さん以外の男は、神崎さんにメロメロで、いつも紅一点の彼女はチヤホヤされていた。

だが、彼女は誰とも付き合おうとはしなかった。

俺は知っていた。

彼女、神崎美佳の視線の先に、九条社長がいつも居る事を…

そんな彼女とテナントの視察で、出向する機会があった。

時間が余ったので、そこらへんのファミレスで食事した。

「ねぇ、東雲君って、真奈の事が好きなんでしょう?」

真奈とは、江波先輩の下の名前だ。
小悪魔な笑顔をぶら下げて聞いてくる彼女に、俺は「さぁ?」とはぐらかした。

「神崎さんこそ、本当は九条社長が好きなんでしょう?
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