従姉の代わりに結婚したら、救急医(元カレ)の執愛に捕まりました。
実家のクリニックで受付事務。
最初は、看護師だった自分をリセットしたかったから辞めただけだった。誰にも頼りたくなくて、ただ黙々と働いていた。でも最近、やっと頼ってもらえることが増えて嬉しいと思えるようになった。
救急で働いていた時とは違い、患者さまと話したり子どもたちの笑顔を見たり。すごく、楽しいと思える瞬間が増えた。毎日が充実していると感じる。
だけど凛くんは、難しい顔をした。
「悠南が看護師を辞めたのは、俺らのせいだよね。とても優秀で、将来は看護師長になるんじゃないかって期待されていたのに……」
「凛くんたちは関係ないよ。今は本当に楽しいし、気にしないで」
強く言ったのに凛くんの目はまだ落ち込んでいる。あの日の罪悪感が、まだ消えていないみたい。
私は、パフェメニューを指差した。
「凛くんの好きなパフェ、ご馳走するよ」
凛太くんが少し驚いた顔をして、それから小さく笑った。
「……ありがとう」
パフェを食べ終えて、店を出る。
「またね、凛くん。結婚おめでとう。本当に幸せになってね」
笑顔で手を振る。それに凛くんは少し寂しそうに頷いて、背を向けた。