エリート救命医と身代わり花嫁の再会愛。
「ありがとうございます。悠南さんに言ってもらえると、動きやすい」
航大くんが、テーブルの下で私の手をそっと握った。強く、でも優しく。
「わかりました。では来週、動きます。詳細なスケジュールは明日中に弁護士と詰めようと思います。明日の夜か明後日に弁護士を連れて紹介させていただきます」
凛くんはお茶を飲みながら、少し打ち解けた様子で話してくれた。
凛太郎くんが帰る際、玄関で私に向かって言った。
「悠南、これが終わったら——少し、ゆっくりして。悠南はずっと頑張ってきたのだから」
それだけ言って、さっさと出て行った。
凛くんが帰った後、航大くんが淹れ直したお茶を持って隣に座った。
航大くんが隣に座って、肩を引き寄せた。窓の外はもう暗くなっていて、夜の静けさが部屋に満ちていた。来週、全部動き出す。そう思うと、静かな緊張と、静かな安堵が、同時に胸の中にあった。
こんなに多くの人が動いてくれている。私一人じゃ、絶対にここまで来られなかった。
その時、スマートフォンが振動した。
テーブルの上で、短く一度だけ。画面を見ると、見知らぬ番号からのメッセージだった。でも、最初の一行を読んだ瞬間、息が止まる。