エリート救命医と身代わり花嫁の再会愛。



「……読んだ?」


 航大くんが、静かに聞いた。


「うん」

「どう、だった?」


 私は少し考えてから、正直に答えた。



「……怒りはまだあるし、簡単に許せるとは言えない。でも麗が正直に書いてくれたことは、よかったと思った。本音を初めて聞いたから」

「そうか」

「謝ってほしかったわけじゃなかったけど、でも届いてよかった、って気がする。なんでかわからないけど」


 航大くんが、静かに私を引き寄せた。


「返事は、今すぐしなくていい。気持ちが整ったら、でいい。麗もそれはわかってると思う」

「……うん」


 私はもう一度、メッセージを見た。

 麗の言葉が、画面の中に並んでいる。ぶきっちょで、少し回りくどくて、でも正直な言葉たち。

 「情けないけれど、本当のことだから、ちゃんと書く」という一文が、なぜか一番胸に残った。




< 127 / 159 >

この作品をシェア

pagetop