エリート救命医と身代わり花嫁の再会愛。
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マンションに戻ると、航大くんは私をリビングのソファに座らせた。上着を受け取ってくれてそれからキッチンに立って、最近淹れ方を覚えたハーブティーを静かに用意してくれる。
カップに注がれる音、ほんのりと漂うカモミールの甘い香り。その何気ない仕草が胸に沁みて、私はまた泣きそうになる。
上手に淹れれるようになったんだなぁ……漂う香りに癒される。
私はこれまで、何も知らないふりをしてきた。何も感じないふりをしてきた。
なのに彼は、こんなふうに——ただそこにいてくれるだけで、私の全部が崩れていく。
彼が温かいカップをローテーブルに置いて私の隣に深く腰を下ろす。
「はるちゃん。全部、話してくれ」
私は深く息を吸った。カモミールの香りを嗅ぎながら一口飲んでゆっくりと重い口を開く。