エリート救命医と身代わり花嫁の再会愛。
彼は私の顔を両手でそっと包み込み、ゆっくりと目を合わせた。
「はるちゃん」
名前を呼ばれただけで、また涙が滲む。麗じゃない。偽りの名前じゃない。悠南でもなく——『はるちゃん』と呼んでくれるのは、この世界でたった一人だけだった。
航大くんは微かに微笑んで、そっと唇を重ねた。最初は優しく、確かめるように。
柔らかい温もりが、私の唇をゆっくりと包む。二年間、夢の中でしか触れられなかったその感触が、今は確かにここにある。
キスはやがて少し深くなった。彼の手が私の頬を包んだまま、角度を変えながら丁寧に、甘く繰り返される。唇が離れるたびに一瞬の名残があって、またそっと重なる。二年分の離れた時間を、一つ一つのキスで取り戻そうとしているみたいだった。