雨音が響く星空の下で
そういうとママはカッと目を見開き、鋭い目で私を睨んだ。
ママを怒らせてしまったと肩がすくむ。


ママはあの日からよく“この目”をするようになった。
キッと上につった私を睨む目。

穏やかで優しかったママはもうここにはいない。


でもママを変えてしまったのも……私。



「バカ言ってないでとっとと寝なさい。そもそもそんな時間に迎えにこいってこと?お母さんも仕事で忙しいのよ。それに時雨?まだ分かってないの?ママはあなたを心配して言っ…」

「もぅ、わかった、から…もういい、私が悪かった。ごめんなさい。」



そう言うと逃げ足で自室へ向かった。

込み上げてきそうな涙を必死に堪える。


分かってる。ママが心配してくれてること。
分かってるよ、分かってる。

でも……苦しい。


私がどれだけ前に進もうとしても、四肢を拘束する重い鎖がそれを阻む。

あの日の出来事だけではなく、変わってしまったママや会えないパパ、みんなが私を見るその瞳までもが重い鎖となって私を拘束する。


前に進んでいるようでその場で足踏みしてるだけ。


私が前に進もうとしても、それだけではどうにもならない事が沢山あることを痛感する。

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