雨音が響く星空の下で
美しい紅葉を散らすのは時雨。
昔から時雨は嫌われていたんだろうか…

この時雨を詠った悲しい詩がなんだか私を表しているようで突然寂しくなった。


外を見れば100メートルはとうに走り終えた橘先輩が運動場の奥にある幅跳び用の砂浜辺りに沢山のお友達さんと集まっているのが目に映る。


橘先輩にはたくさんの友達がいるけど

私にはそらちゃんしかまともに話せる友達がいない。

でもそんなそらちゃんにもたくさんの友達がいる。



「ねぇそら!放課後私たちとクレープ食べに行かない?」

「絶対行くわ」

「そら甘党だもんね〜、守咲さんは放課後は厳しいんだよね?」

「……う、うん」

「そっか!それなら私たちだけでクレープ食べ行って、それから_____」





私だけがひとりぼっちだ。






プツ、プツ……ザーーー_______

帰りのHR中、あんなにギラギラと照りつけていた太陽は姿を隠し、黒く厚い雲が大粒の涙を流し始めた。


静かにカーテンを締め、バレないように左耳にだけイヤホンを入れる。


それでも古典の授業から気持ちが上がらず、早く帰りたい一心で号令後教室を飛び出した。

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