雨音が響く星空の下で
「ちょ、時雨!?」


教室の中からそらちゃんが慌てている声が聞こえる。


全部私がわがままなのが悪い。


いつも一緒にいてくれるそらちゃんを困らせるなんて失礼にも程がある。

私がそらちゃんの人間関係に嫉妬する権利なんてないのに。


そらちゃんには親に連絡して迎えに来てもらうことにしたと話した。
そう言わないときっとそらちゃん、お友達と遊びに行くの断るから。


もちろん連絡なんて入れてない。

私の奥にあるちっぽけでくだらないプライドが親への連絡を阻んだ。




玄関から外を見る。

黒くて分厚い雲、大粒の雨。
嫌でも思い出す。

今日は雨が降る予報でもなかったし、傘も持ってきてない。

職員室に行けば傘を借りられるらしいけど、教室から飛び出てきた手前、なんとなくクラスメイトと顔を合わせる可能性があることには足が竦んだ。

こうなるといよいよ走って帰るしか無さそうだった。

良かった、今日スニーカーで来たからローファーより走りやすい。


玄関先でふぅ、と息を吐くと勢いよく玄関から飛び出した。

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