雨音が響く星空の下で
聞こえるのは異常に全身に響かせる心臓の音と依然鳴り続ける喉の音だけ。





私の人生、あの苦しい記憶に怯えて生きていくしか選択肢がないって?





「……っはははっ!…っはぁっ、っ」


馬鹿みたい、そんな人生……


もう一歩も前に歩けない気さえするほど身体がだるい。
そんな身体を全力で車道の方へ向ける。

今更なんの悔いもない。

こんな、こんな苦しい人生……


「はぁっはぁっ、はぁっっ!!!終わっちゃえ!!!!」


まともに呼吸もできていない身体は立っていることが精一杯の状態で、視界は白く歪んでいく。
それでも最後の力を振り絞って車道へと足を踏み出した。

これでこの苦しみから解放されるのだと清々しいくらいで怖さなんて1ミリもない。



あぁもうこれであの記憶に怯えずに済むんだ…

あぁもうこれで変わってしまったお母さんにビクビクせずに済むんだ…




もし生まれ変わったら……




もっと、高校生活楽しみたいなぁ……





もっとクラスメイトと話してみたかった。

もっとお母さんとお父さんと笑って暮らしたかった。

放課後に先輩のバスケ姿、見たかった。

私だって一緒にクレープ食べに行きたかった。

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