娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
プログラムは順調に進み、年中園児のかけっこの次は、朱音たちのダンス。

そしてプログラムの中でも一番注目されている年長さんの鼓笛隊の演技で終了だ。

「あ、朱音ちゃん、あそこにいるわよ」

朱音の晴れ舞台を見たいと顔を出してくれた店長の三園が、観覧席から立ち上がり手を振っている。

「え? どこに……? あ、いました」

三園の視線の先に朱音を見つけて、杏奈は素早くスマホを構えた。

入場ゲートの脇で園児たちが整列しているが、家族を捜してキョロキョロしたり、ふざけ合う子もいたりと先生たちは大変そうだ。

朱音も杏奈と三園に気づき、満面に笑みを浮かべて手を振っている。

「朱音ちゃん、本当に背が高いわね。手足が長いしまだまだ大きくなりそうね」

「そうなんです。最近よく食べるし、あっという間に私を抜いちゃいそうです」

スラリとした体型は蓮斗譲り。身長もまだまだ伸びるはずだ。

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