娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「それに、安西製薬は誰かの重い肩書きやいち病院の力を頼らないと成長できないような、足腰が弱い会社じゃありませんよね。俺は社員の力や能力を信じて、俺のやり方で、会社を発展させていくつもりです。もちろん、結婚相手は自分で決めます」

「な、……いつまでも勝手なことばかり……許さんぞ、それだけは絶対に許さん」

「まだ、そんなことを……」
 
どこまでも頑なな父に、蓮斗は肩を落としため息を吐く。

「俺は間違ってない。なにも間違ってないんだ。お前も香帆さんと結婚すればいいんだ」

「子どもみたいにだだをこねないでください。なにを言われても、俺の気持ちは変わりません」

蓮斗は醒めた目で父を見返した。

「もうひとつ。五年前みたいに杏奈を傷つけるような真似は絶対にやめてください。接触もお断りします。万が一彼女になにかあれば、その時は俺が許しませんから」

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