娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
年齢を考えるとマーメイドラインの方がしっくりくるが、肩の露出が気になって、決めかねている。

「俺は、今着てるこのドレスがいいな」

蓮斗はスマホで今まで試着したドレスの画像を確認しながら、真剣に思案している。

自分の衣装は驚くほどあっさり決めていたのに、杏奈の衣装となると俄然目の色が変わり熱心だ。

白無垢と色打掛けも、ほぼ蓮斗が選んでくれた。

和装について事前に調べていたようで、柄の意味も完璧に理解していた。

「そのドレス、いいと思う」

ようやく決まったのか、蓮斗は杏奈が今着ているドレスを目を凝らし見つめながら、力強い声でそう言った。

「蓮斗さんのおすすめなら……」

杏奈も一番のお気に入り。蓮斗もいいというならこれが正解だ。

「じゃあ、これにします」

蓮斗の顔に満足そうな笑みが浮かんだ。

衣装合わせの後、杏奈は蓮斗とともに最上階の客室に案内された。

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