まずは結婚してからだ
自分は単なる高校の部活の後輩で、職場でも担当する便が重なれば見かける程度の浅いつながり。
なのに、この想定外の展開だ。
混乱が続く中、花梨は披露宴会場に戻り席に着いた。
「幹太君の電話、終わった?」
気もそぞろに席に着いたと同時に、隣の席から声がかかる。高校の同級生の岩下彩芽だ。
花梨や皐と同じ陸上部に所属していた彼女は、大学時代に日本代表候補に挙がるほどの実力を持つハードル競技の選手だった。
今は食品メーカーでスポーツ選手向けの栄養補助食品の研究開発を担当している。
「幹太君って医大生なんだよね。といっても、何年も会ってないからまだ中学生くらいのイメージなんだけど」
彩芽はキリリとした目もとを細め、懐かしそうにつぶやいた。
「中学生どころか、今は私よりも背が高くなって見上げるほどだし、昨日から彼女とキャンプ。大学生活を満喫してる」
「彼女? うそー。あの幹太君が? 信じられない」
「すごく綺麗な女の子でね、ふたりで医師を目指してがんばってる」
「だったら花梨より先に結婚しちゃいそうだね。まあ、私も人のことは言えないけど」
彩芽はそう言って大げさに肩を落とした。
「だけど考えたら私も花梨も二十八。三十路に向かってカウントダウン中だもんね。やだやだ。一気に老け込んだ気分」
「なに言ってるのよ」
なのに、この想定外の展開だ。
混乱が続く中、花梨は披露宴会場に戻り席に着いた。
「幹太君の電話、終わった?」
気もそぞろに席に着いたと同時に、隣の席から声がかかる。高校の同級生の岩下彩芽だ。
花梨や皐と同じ陸上部に所属していた彼女は、大学時代に日本代表候補に挙がるほどの実力を持つハードル競技の選手だった。
今は食品メーカーでスポーツ選手向けの栄養補助食品の研究開発を担当している。
「幹太君って医大生なんだよね。といっても、何年も会ってないからまだ中学生くらいのイメージなんだけど」
彩芽はキリリとした目もとを細め、懐かしそうにつぶやいた。
「中学生どころか、今は私よりも背が高くなって見上げるほどだし、昨日から彼女とキャンプ。大学生活を満喫してる」
「彼女? うそー。あの幹太君が? 信じられない」
「すごく綺麗な女の子でね、ふたりで医師を目指してがんばってる」
「だったら花梨より先に結婚しちゃいそうだね。まあ、私も人のことは言えないけど」
彩芽はそう言って大げさに肩を落とした。
「だけど考えたら私も花梨も二十八。三十路に向かってカウントダウン中だもんね。やだやだ。一気に老け込んだ気分」
「なに言ってるのよ」