まずは結婚してからだ
メイクもプロ仕様でまるで自分の顔ではないようでそわそわしてしまう。
目鼻立ちがハッキリしている顔は、メイク次第で派手になるので気を遣うが、濃い色を乗せても筆の使い方ひとつで優しい雰囲気を出せるのはさすがだ。
空港のグランドスタッフという仕事柄、人と接する機会は多くメイクは必須。いくつかコツを教えてもらった。
『姉さん? わざわざごめん。今披露宴中だよね?』
呼び出し音が途切れた途端、幹太の申し訳なさそうな声が聞こえてきた。
「そうなの。でも今はお色直しで退席中だから大丈夫。それより旦那様も素敵な人でね、皐のご両親もニコニコしていて、私もうれしくなっちゃった」
以前紹介されたお相手の男性も、陸上経験者。そんな共通点もあり、ふたりは距離を縮めたと聞いている。というか、のろけられた。
「皐、本当に綺麗なのよ。今度、写真を見せるね」
花梨はスマホを耳に当てたまま、うっとりとつぶやいた。新郎新婦の晴れやかな姿を思い出すだけで、声にも熱が入ってしまう。
『皐さんとは俺が子どもの頃姉さんと一緒に水族館に行ったよね。覚えてるよ』
「私も覚えてる。一日遊んで楽しかったよね……あ、ごめん、今って運転中だよね」
『姉さんこそ、披露宴の途中ならすぐに戻った方がいいよね。とにかくごめん。すごい渋滞で遅くなりそうなんだ。食事をして家まで送っていくつもりだったのに』
目鼻立ちがハッキリしている顔は、メイク次第で派手になるので気を遣うが、濃い色を乗せても筆の使い方ひとつで優しい雰囲気を出せるのはさすがだ。
空港のグランドスタッフという仕事柄、人と接する機会は多くメイクは必須。いくつかコツを教えてもらった。
『姉さん? わざわざごめん。今披露宴中だよね?』
呼び出し音が途切れた途端、幹太の申し訳なさそうな声が聞こえてきた。
「そうなの。でも今はお色直しで退席中だから大丈夫。それより旦那様も素敵な人でね、皐のご両親もニコニコしていて、私もうれしくなっちゃった」
以前紹介されたお相手の男性も、陸上経験者。そんな共通点もあり、ふたりは距離を縮めたと聞いている。というか、のろけられた。
「皐、本当に綺麗なのよ。今度、写真を見せるね」
花梨はスマホを耳に当てたまま、うっとりとつぶやいた。新郎新婦の晴れやかな姿を思い出すだけで、声にも熱が入ってしまう。
『皐さんとは俺が子どもの頃姉さんと一緒に水族館に行ったよね。覚えてるよ』
「私も覚えてる。一日遊んで楽しかったよね……あ、ごめん、今って運転中だよね」
『姉さんこそ、披露宴の途中ならすぐに戻った方がいいよね。とにかくごめん。すごい渋滞で遅くなりそうなんだ。食事をして家まで送っていくつもりだったのに』