こもれび日和
冷たい風が吹くころ。
コモレビ村のあちこちに、
赤鬼や青鬼の飾りが並び始めた。

今日は――節分の日。

春夏秋冬家でも朝から準備が進んでいた。



朝食を終えると、
蘭が大きな色画用紙をテーブルに広げた。

「さぁ、今日は節分だからね。
鬼のお面を作ろう!」

歩は赤鬼、
直は青鬼を作ることにした。

「歩の鬼、つよそう〜!」
「直の鬼、なんかかわいい〜!」

トモ、ユイ、マキも遊びに来て、
それぞれ好きな色で鬼のお面を作る。

シールを貼ったり、
角をつけたり、
ぎざぎざの眉毛を描いたりしていると……

「おお〜!すごい鬼が勢ぞろいだね!」
律が感心しながら居間にやってきた。


お昼は律と蘭が作った手作りの恵方巻き。

ツナ、きゅうり、卵、でんぶ……
子どもたちが好きな具材がぎゅっと詰まっている。



子どもたちは一列に並び、
まるで駅前の行列のように同じ方向を向く。

歩も直も、
口いっぱいに頬張りながら
モグモグと静かに食べる。

「……おいしい……!」
「しゃべっちゃいけないんだよね!」

それがまた可愛らしくて、蘭も律も笑いをこらえるのに必死だった。
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