鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜


「ハルは、その世界の住人だったの。」

ハルは……真剣に聞いてくれてる。

ファンタジーの事だと思ってない。

現実で起こってることだと思って聞いてくるのが伝わってくる。

「私はハルが昏睡状態になったとき、ショックでハルの事を忘れてしまった。そして、私の部屋の鏡の中にハルがいたの。」

今思うと、私はハルのことを忘れて、ハルは私の事、忘れてるんだ。

なんだかやり返されてるみたい。

「ハルは自分の事を忘れられてる事に驚いていたとこもあったけど、冷静だった。次の日あったら、助けて、なんて言ってきて。」

そういえばあの助けて、は少し嘘のようなものだったな。

助けて、って言っておきながら、神社に連れてくるんだから。

でも……鏡の世界から助けてだったら、理解できるなぁ。


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