篠田くんと御坂くん



 クール。冷静。もっと行くと冷血人間。
 秀才過ぎて、絡み様がない。
 果たして果たして、あの人に赤い血は流れているのか。人の心はあるのか────?

 学校で、そんな事を言われている、私、浅田とわ(15)である。

 周りからすると、私は難しい人間らしい。
 全然そんなつもりはないのに、威厳があるとか、威圧感が凄い、とか。

 多分勉強が出来すぎるからだろうな、と私は冷静に考えている。
 それ以外に理由が見当たらないからだ。
 細身の体にも、糸目にも、一つに束ねた黒髪にも。
 威圧感というより見た目は頼りなくショボそう。

 人によく避けられるが、人と絡むのが好きなタイプではないので、日常はそれでもうまく回っている。

 今日も教室の隅の自分の席で本を読んで、無言の静寂。

 しかしこの静寂を破る人間が、一人だけ居る。



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