篠田くんと御坂くん



 

 図書室につくと御坂くんはもうクラスの席に付いていた。
 今日の授業での事があったので、私が何を話していいやら黙っていると、御坂くんはふ、と口を歪めた。

 
「いつもここ来ると静かだなって思う」

「分かる」

「周りのうるさい奴ら居なくて、本だけあって。っつっても、別に興味ある本がある訳じゃないけどね」

「うん」


 御坂くんは机を眺めながら、私が思っていることと同じ事を言った。


「もし自分に生まれなかったら、こういう本の山も関係なく見えるんだろうな」


 生徒達が教室に入ってくる。


「自分に生まれたっていうの運命だよ」

「分かる」

「分かるんだな」


 ふっとため息をついて御坂くんは言い足した。


「同じ年に生まれたっていうのも運命かもね」

 俺浅田さんアリ、と呟かれて、私はちょっとくらくらした。


 

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