契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
 思い出してみるとお茶会の時の会話は大抵、私より陽子が上だというマウントをとる内容のものが多かった。

 私がテニス大会で優勝すれば、夫人は本気を出せば陽子の方ができるはずだと主張していた。

 陽子は「当然よ」と言いながら、母親プレッシャーに顔を歪めることが多かった。

 今思えば、陽子は学校も部活も就職先さえ、私を追いかけるように一緒だった。

 不自然な程に彼女は私に対抗意識を燃やしてきて、私はそれにうんざりしていた。

 小笠原夫人の望みは娘を愛人の娘に勝たせることであり、私を殺すことではない気がしてきたのだ。

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