契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
(小笠原社長は私のことも生かして良かったと言っていた⋯⋯人命を軽視しているわ)

「私と血の繋がりのある人⋯⋯私、緋色とひなたと一緒にいて良いのかな?」

 私の予想通りだとしたら、私は殺人犯の姉になるか、娘になるかだ。

「日陰⋯⋯どんな真実があっても、俺は君を傷つけるような真実はねじ曲げる。君が俺の正義だ」

 私は緋色の言葉にそっと目を閉じると、彼は私にまた深い口づけをした。

♢♢♢

 美咲さんのご実家の笹沼邸は、私がよくお邪魔した小笠原邸以上に要塞のような邸宅だった。

 壁の向こうから巨人が現れても、生き残れそうなくらい塀が高い。

「ご無沙汰してます。白川です」
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