キューピットが恋しちゃダメなのに
••手、離れちゃったな。



「ぷはっ、エナひとりで百面相してる」

「えっ」



慌てて頬をおさえた私の両手に、再び彼の手が重なる。

ルイの目の中に映るのは私だけ。静寂に吸い込まれそう――。



「••エナって、面白い!!」

「な、なにそれ!?もーぅ!私仕事するからね」

「なんだよ〜」



近くにあった矢と弓の中から直感で1本ずつ選ぶ。

仕事になると、もう周りは目に入らない。

力を抜いて、キリキリキリ、そう、私はこの音を



「えっ?」



強い風が吹いた。

体が浮いた。

思わず片膝をついたルイに伸ばされた手がどんどん遠くなっていく。

何を叫んでいるの。

まったくわからない、きこえないよ。

わかった。

落ちてるんだ――落ちてる!?私、落ちてるっっ。

怖いよ・・

私はそのまま意識を手放した。
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