Jully〜あなたと夢を〜
店が忙しいせいもあり、ゆっくり聞いてもらえなかったが、聞き終わるや否や親指をグッと立てて、早く行って来いとばかりに背中を押してくれた。
…あれはよかったよっていう意味だよな…。
部屋の前に立ち、急に弱きになる…。
朱美さんが居なくなって1ヶ月の間、コンビニに曲作りにと自分なりに頑張って来た……つもり。
ママ…社長と店長に聞かせた曲、あれは朱美さんへの告白曲って事もあり、俺は新たに2曲作って持って来た。
どっちも自信作……のつもり。
どっちも駄目だったらどうなるんだろう…?この話は無かった事に…ってなるんだろうな…
ブルンブルン…
首を振って、弱気な考えを振り払う。
このドアは夢へと続くドアなんだ!朱美さんへと続くドアなんだ!
そう強く念じ、ノックした。