透明な命と、最後の夏

終わりは

ピッピッピ….

機械音が鳴り響く1つの病室。

彼女はそこにいる。

「大丈夫だからね....っ?ここにいるからね....っっ!」

ピーーー

普報が鳴る。みんなが言う。

「頑張って」

「お姉ちゃんっ大丈夫だよ」

「すーちゃん。起きてよ...頑張ってよ…..っ!」

俺は涙を流し、言う。

「涼風..涼風!頑張れ....っ、がんばれ生きろ...っ!」

やがて医者は言う。

「午後7時9分7秒、柳瀬涼風、死亡確認。」

「..っせん、せい...先生っ、嘘ですよね...?涼風が亡くなるなんて..ありえません....っ!もう一回調べて下さい.....!ま、だ...まだ涼風は15ですよ...?」

医者は首を振り、病室をでる。

家族や親友が泣き叫ぶ。

俺はその様子を見て、静かに涙を流す。

そして涼風に触れる。

「な、なぁ..なぁ!涼風...っ?し、しん...っでなんかいないよな?」

震える声で言う。

「まだ...一緒に美味しい海鮮丼食べてねえだろ...っ?
な....、なぁ...一緒に丘行くんだる....?へん、じしろよっっ…」

どんどん冷たくなっていく涼風の手をぎゅっと握って、あっためる。

握っても、握っても暖かくならない。

現実を突きつけられる。そんなはずはない..
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