きみは硝子のゼラニウム




だって、ずっとそうだもん。お母さんがいなくなってから、今日までずっとそうだもん。


私のせいだから。全部。


あの日から、私は、愛される側に立つ資格なんてない。


尋くんは何も言わずに立ち上がると、握っている私の手をぐっと引いた。


バランスを崩して顔を上げると、目の前に立っているその人は、やっぱりどう考えたって私には遠い人で。


でも尋くんは、そんな私を見下ろすんじゃなくて、いつもみたいに目線を合わせるように少しかがんで、まっすぐ見つめて、ふわっと優しく笑った。



「試していーよ?いくらでも」



一瞬、意味がわからなくて瞬きをする。


…試して、いい?



「いーよ。うだうだ考えてて、いいよ。ミノムシみたいになっててもいいよ」


「…っ、うっ…」



視界が滲む。


こんなふうに受け止められたこと、今までなかった。



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