きみは硝子のゼラニウム




「ひな。悪いなとか思ってんなら、今度はひなから誘ってよ。デート」


「…デ、」



………デ、デート…!?

そっか、今日、デートだったのか…!?



「ちなみに、帰るまでがデートだから」



修学旅行の先生みたいな口ぶりでさらっと言うその声に、思わずふふ、と笑ってしまう。

すると、尋くんはすかさず私の右手をつかんだ。



「デートだからなー」


「…へっ?」



私の右手をぎゅっと握りながら、意地悪そうに笑って反応を見ている。


意地悪。悪魔。違う、太陽。


もう何回も手を繋いでいるのに、そのたびに心臓はドキドキして、落ち着かなくて、頭までぐらぐらしてしまう。



< 120 / 301 >

この作品をシェア

pagetop