きみは硝子のゼラニウム
「教えて」
さっきよりも静かな声で、もう一度言われる。
ふざけてないって分かるから、余計に苦しい。
私は、ゆっくり顔を戻す。すぐそこにある瞳から、目が離せない。冗談なら笑ってごまかせたのに。
こんなふうに大事そうに言われたら、どうしたらいいのか分からない。
「そ、その前に尋くんのことも教えてくださいっ」
「俺?」
きょとんとした顔で首をかしげられて、私はコクコクと何度も頭を縦に振る。
すると尋くんは、さっきまで私を囲っていた体をあっさり離して、コーヒーをちゅーっと吸った。そして、少し驚いたような目で私を見る。
な、なんでそんな顔するの。
「なにか変…ですか?」
「いや。俺に興味あんだなーと思って」
「……。」
そ、それはそうでしょう…!?出会ってからたったの2日目だけれどっ…!
そもそも尋くんのほうが私に近づいてきたわけでっ!それでっ!あんなこと言っておいてっ!