きみは硝子のゼラニウム
身長は181センチ。やっぱり大きい。こうして向かい合うと余計に実感する。
体重は秘密らしいけど、「重くはねーよ」と笑っていて、たしかに無駄な肉はついていなさそうだと思う。
Tシャツ越しに浮かぶ腕の筋。
さっきガードレールに手をついたとき、ちらりと見えた筋のラインを思い出して、慌てて視線を逸らす。
あれは、反則だ。
代わりになぜか足のサイズを教えてくれた。
「27センチ」らしい。どうしてそこを教えてくるのか分からないけれど、やっぱり大きい。
「連絡先は?」
「え?」
「連絡先」
「連絡先…連絡先、は…えっと、」
頭の中が一気に真っ白になって、言葉がうまく並ばない。さっきまで質問する側だったのに、急に核心に触れられたみたいで、指先がそわそわする。
ごもごもしていると、尋くんが何でもない顔でポケットからスマホを取り出した。
「交換しようよ。俺は、したい」
「…っ、は、い」
断る理由も、特にないし。むしろ、断れる勇気なんて最初から持っていない。
震えそうになる指で自分のスマホを取り出して、画面を開く。
近づく距離。かすかに触れそうな指先。
数秒の操作で、あっけなく繋がってしまう。