きみは硝子のゼラニウム




尋くん、私…この名前、正直好きじゃないの。


そう言ったら、尋くんはどんな顔をするんだろう。

もったいないって言う?綺麗なのに、なんて言う?


言われたら、どう思うんだろう。


怖くて、唇をぎゅっと結んだ。



「ひなに、ぴったりじゃん」


「…へ?」


「いや、由来ぴったりだなと思って」



いい子に育ったんだなー、なんて、たいして歳がかわらないのに。ひとつしか違わないのに。

こんなこと言われたの、初めてだった。



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