きみは硝子のゼラニウム




こんな私のこと、どんなに優しい尋くんでも、きっと嫌になるだろう。


少しでも、期待してしまったから。



だから……。



涙が止まらなくて、ぼろぼろ流れ落ちる私の顔を、尋くんが、ガッ、と上に向かせる。



「試してるのは、俺のほう…!」


「…っ、」


「…俺があいつらのとこ行ったら、ひなは嫉妬してくれるかなって。今日だって、わざと断りにくいように誘ってるし!いつも試してんのは俺のほうだわ!」



その言葉の勢いに、涙は一瞬で止まった。



——試してるのは……尋くん……?



私を見つめながら、尋くんは大きく息を吐く。



「好きなんだから、しょうがねーじゃん。なにが、ダメなの?」



すき……?

今、すきって、言った……?



「…す、き…?」


「そーだよ」


「…だれが…だれ、を?」


「………………………………………………………………は?」



長い沈黙の後、尋くんの表情が一瞬、止まった。


え、どういうこと?


私の頭の中が一瞬で混乱する。



< 96 / 301 >

この作品をシェア

pagetop