君となら地獄を見たい
「ボス、おはようございます。」
わたしがそう声を掛けると、ボスは「やあやあ、おはよう!」と何だか嬉しそうにリビングへと入って来て、それからわたしの首元に視線を移すと、わたしの首から下がるネックレスを見て微かに微笑んだ。
「昨日は、上手くいったみたいだね!」
そう言いながら清々しい表情でソファーに腰を掛けるボス。
寿砂とわたしはボスの言葉に照れながら、顔を見合わせた。
「いやぁ〜、良かった良かった!」
「何がだよ。」
「え〜?ハッキリ言った方がいいかぁ?だからぁ、二人でイチャイチャ、」
とボスが言い掛けたところで、寿砂は「ああああああ!!!余計な事言うなよ!」と大きな声でボスの言葉を遮った。
昨夜の話を聞き出したいボスと、誤魔化そうとする寿砂のやり取りにわたしはクスクスと笑いながら、リビングの片付けを続けた。
ボス曰く、お昼の12時にはメンバー全員が集まって来るらしい。
いよいよなんだと思う気持ちと、まだ実感が湧かない不思議な気持ちが交差する。
すると、一番最初にリビングに姿を現したのは、一閃くんだった。
「おはようございます!」
元気良くやって来た一閃くんに「おはよう。」と返すわたしたち。
わたしはキッチンに入ろうとする一閃くんに歩み寄ると、「あれから怪我の方はどう?まだ痛む?」と訊いた。
「お陰様で大丈夫です!やっぱり射生さんの薬は凄いですね!」
「本当?それなら良かった。」
一閃くんは元気だという事を見せるように腕を伸ばしたり曲げたりして見せ、わたしを安心させてくれた。
そして「お昼なんで、みんなで食べれるような物、簡単に作っちゃいますね!」と腕捲くりをする一閃くん。
わたしは「わたしも手伝うよ。」と言うと、一閃くんと共にキッチンに並び、昼食の準備を始めた。