君となら地獄を見たい
みんなが集まり、一緒に過ごせる最後の時間。
「美味しい〜!」とサンドイッチを頬張る綱海さん。
次々とサンドイッチを一口で食べてしまう刃牙さんに、「あんた食べ過ぎよ!」と刃牙さんにクレームを入れる堕璃さん。
何も話さず一人黙々と食事をとる大樹さん。
自分が作ったサンドイッチをみんなが食べる姿を見て、嬉しそうな一閃くんに、「やっぱりお前は料理の天才だな!」と一閃くんの肩を組むボス。
そして、そんな貴重な時間をしみじみと感じ、顔を見合わせる寿砂とわたし。
もうこの幸せな時間が、今後訪れる事はないのだとは思えないし、思いたくない。
それでも時間が止まってくれる事はなく、その時、その瞬間がわたしたちに刻々と近付いていた。
昼食を終えると、ボスの一声で雰囲気がピリッと変わり、最後の任務の話になる。
昨日、寿砂とわたしに話した任務体制と作戦をみんなに話すボスの言葉を、漏れなく聞き入るみんなは、当然いつもとは違う殺し屋の顔をしていた。
すると、作戦を聞いた綱海さんが「ボス!それなら大樹さんは、どこか違う場所へ移動した方が良くないですか?!それじゃ、大樹さんが囮みたいですよ!」と言い出した。
最初ボスから作戦を聞いた時はわたしも同じ事を思ったので、綱海さんの気持ちはよく分かった。
しかし、大樹さんは「俺はここから動く事はない。あの場所は俺自身だ。囮となっても構わない。」と静かに話した。
「大丈夫ですよ!大樹さんは、堕璃さんと俺が守りますから!」
そう言う一閃くんに、「あら、わたしの事は守ってくれないの?」と冗談を言う堕璃さん。
一閃くんは堕璃さんの意地悪に「あっ!もちろん!堕璃さんの事も俺が守ります!」と慌てて言い直していた。