君となら地獄を見たい
「堕璃と一閃は、イタチを摘んだ後で俺と綱海と合流だ。」
そう言うボスの言葉に「了解。」と声を揃える堕璃さんと一閃くん。
それからボスは、「刃牙はいつも通り、そのまま最後まで山野首相の護衛を頼むな。」と言い、刃牙さんは「御意。」と返事をしていた。
一通りの話と、それぞれへの指示を終えたボスは、「みんな、今日は大変な一日になるぞ。よろしくな。」と言って、みんなの姿を目に焼き付けているように見えた。
「さて!みんな、中央に集まれ!記念撮影するぞ!」
ボスは突然そんな事を言い出し、みんなをソファーの中央を集めようとする。
そんなボスに「はあ?!何言ってんだよ!」と寿砂は呆れていたが、このメンバーがここに存在していた証を残しておきたいボスの気持ちも理解できた。
本来、わたしたちのような殺し屋が素顔を画像に残しておく事は危険であり、やるべき事ではない事は重々承知していたが、それでもみんなはボスの想いを優先した。
「これ、タイマーってどうやって設定するんだ?」
そう言いながら使い慣れないカメラを手にするボス。
「あー、俺がやりますよ!」
そう言ってボスからカメラを受け取り、カメラ設定と設置をする一閃くんは、「もうちょっとみんな真ん中に寄ってください!刃牙さん、屈まないと顔が切れちゃいますよ!」など指示を出していた。
ソファーの中央に座るボスに、その両脇には寿砂とわたしが座った。
寿砂の横には、少し控えめに大樹さんが長い脚を広げて座っており、ソファーに座るわたしたちの後ろには、刃牙さん、堕璃さん、綱海さんが並んで立っていた。
「じゃあ、撮りますよー!」
そう言ってタイマーのスイッチを押し、急いでこちらへ駆けてくる一閃くんは、刃牙さんの横に急いで入り込んだ。
「みんなぁ!笑えー!」
ボスのその声がした瞬間、パシャッ!とシャッターがおり、最初で最後の"ロスト·ダガー"の記念写真を残す事が出来たのだった。