君となら地獄を見たい

***


あの戦いから、5年が過ぎた。

あの後、寿砂とわたしは、ボス、堕璃さん、綱海さんを連れて本部へ戻り、本部で待ってくれていた大樹さんと一閃くんと共に、本部のリビングにみんなを寝かせ、永い眠りについてもらった。

"ロスト·ダガー"は解散となった為、山野首相を守り抜いた刃牙さんはあれからずっと、現首相のSPを続けている。

本部自体は、完全に封鎖し、誰も···寿砂とわたしすらも入れない状態にした。

裏社会から抜け出した寿砂とわたしはというと、ボスが遺してくれた"BLISTER"を継ぎ、寿砂が代表取締役社長、わたしが副社長となり経営を続けている。

しかし、裏社会から抜け出す事は容易な事ではない為、わたしたちの身に何があってもおかしくない。
それを見越していたボスは、陰からわたしたちを見守ってくれるように西園寺さんに依頼をしていたらしく、時折わたしたちの前に姿を見せてくれる事があった。


そして、あれから一番変わった事は、寿砂とわたしの関係だ。

「三浪副社長、そろそろ17時になりますけど、お時間大丈夫ですか?」

秘書の谷垣さんに言われ、わたしはハッと腕時計に目をやる。

「あっ!もうこんな時間!教えてくれてありがとう!」
「いえ。」
「じゃあ、そろそろ帰るわね!あとよろしく!谷垣さんも残業しないように定時には帰ってね!」

わたしはそう言うと、急いで帰宅する準備をし、バッグを肩に掛けた。

「はい、ありがとうございます。」
「じゃあ、お先に!お疲れ様!」
「お疲れ様です。」

そしてわたしは、急いで会社を飛び出した。
< 57 / 60 >

この作品をシェア

pagetop