佐倉くん、好きじゃないのにその気にしないで
「確かに……あっ、佐倉、羽衣が日直だったから早く来たんじゃない⁉︎」
彩ちゃんがキラキラした目で私を見た。

「……えっ、いやいや、それはないよー。だって、佐倉くん、私のこと興味な……」
「俺の話??」

ヒュッ……と息を呑んだ。
今朝、聞いたばかりの声。
大好きな……声。

それは、今一番会いたくない人物の声にすぎない。
教室ではなんで佐倉が?と、ざわざわしてこちらを見ている。
「さ、佐倉くん……あ、はは……こんにちは……」

佐倉くんは私たちを笑顔で見ていた。
目が……目がっ、笑ってないっ。

彩ちゃんも、来ると思わなかったのか呆然としていた。
て言うか、今の話、聞かれてた……⁉︎
「さ、佐倉くん、あのね……」
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