わがまま姫のりんごパイ
 森の入り口に着くと、そこには一枚の看板が立っていました。

「かってに食べたものは、きびしいバツをあたえる」

 なんだか物騒なことが書かれていましたが、お腹のすいた姫は「やっぱりここに食べ物があるんだわ!」と大喜びで森の奥へと進みます。
 すると不思議なことに、森の中では動物たちがお店を開いていました。

 大きなネコが、こんがりと焼けたおいしそうな魚を並べています。

 わがまま姫は、目を輝かせて言いました。

 「そのお魚を一匹ちょうだい!」

 ところが、ネコはぷいっと首を横に振りました。

「これは僕のだいじな魚だにゃ。だれにも あげないにゃー」と売ってくれません。

 次のお店では、可愛いウサギがみずみずしい野菜を並べていました。

 「そこのニンジンを一本ちょうだい!」

 ですが、ウサギもツンとして答えます。

「ここにあるものは全部わたしの大好きなもの。わけてあげないわ!」と言い売ってくれませんでした。

 おなかがすいて、がまんできなくなった わがまま姫は、お店のくだものを、だまってパクり!

「あっ、どろぼうだ!」

 怒った動物たちに追いかけられ、姫は命からがら、お城へと逃げ帰ったのでした。
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