呪われた聖女は運命を覆したい
ランク調査
朝は、いつものように聖女による祈りから始まる。
今日の朝の担当は私。
祈りは毎日、平民から王族まで全ての身分の方に公開されて行われる。
最高峰女神カタルシス様と話すことができるのは、次期大聖女の称号をつけられた私だけ。
だから、私は第一聖女と言われている。
「光よ、聖女の声に答えたまえ。コルド国聖女ムク・マリーウット・スペネットより女神様にご挨拶申し上げます。どうか、我が国に繁栄と祝福をもたらしください」
一息置いて次の言葉を言おうとしたその時。
『わらわの聖女よ』
カタルシス——ルシ様のお声が聞こえ、私は最敬礼をした。
「ルシ様。お久しぶりでございます」
過去には13歳の誕生日の祈りには、ルシ様のお声はかからなかった。
つまり、過去が変わった?
——いや、違う。
『過去に、戻ってきたのだな?ああ、答えなくて良いぞ。わらわの声はあの者たちに届かぬが、そなたの声は届くのだからな』
やはりルシ様は、私が過去に戻ってきたことを知っている。
当然だ。
ルシ様は、神の遺物の創造者なのだから。
『まあよい。化身を連れ、今夜ここに来るがよい。さあ、面をあげよ。祈りの続きを』
私は頭を上げ、ルシ様を見つめた。
ルシ様は煌めく金色の髪に色素の薄い瞳を持ち、女神と言われてすぐに納得できるほどの神々しさを持っている。
「はい、ルシ様。聖女より祝福を込めて、我が国に光の力を与える。——治癒!」
その言葉と共に、頭上に光の花が散った。
その光は国全体に力を与え、一度の祈りで魔獣を100体も抑える力がある。
聖女の力によって魔獣被害、そして厄災を抑えている。
私はもう一度深くルシ様に礼をした。
「ルシ様、どうぞ今後ともよろしくお願いします」
『ああ。この後の行動を期待しておるぞ』
そう言って、ルシ様はいなくなってしまった。
「聖女様ー!」
「本日もお美しいですわ」
「女神カタルシス様のお声が聞こえるというのは、本当だったのだな」
いつものように歓声を浴びながら、私は礼をして祈りを無事に終えた。
それから、過去と同じく最神官様が声を上げる。
「お静かに願います。本日、皆様もご存知の通り第一聖女ムク、第二聖女マリア、第三聖女サニアが13歳を迎えました。よって、今から青き血調査を起こないます」
聖女が生まれる日は定められている。
必ず3月20日に生まれると。
だから、マリアとサニアも私と同じ日に生まれた。
今日、3人のランクが明らかになる。
そしてこれは私の予想だが、この場にアラン様がいるだろう。
過去では、ちょうど調査が終わった後アラン様に声をかけられたからだ。
「それでは、お願いします」
女の神官が水晶を持ってきて、私の前に用意された机の上に置いた。
この水晶は特別で、血以外のものを受け付けないようになっている。
調査のやり方は簡単。
ただ一滴だけ水晶に血を垂らす。
そうすれば、すぐにランクが表示されるようになっている。
いつの間にか、横にマリアとサニアが並んでいる。
「それでは、まずはサニア様から。やり方はわかりますね?」
「はいっ!」
サニア。
金髪の髪は普段通りふたつで縛られており、宝石のような紫色の瞳を輝かせている。
声も顔も、とてもかわいらしい子だ。
私が固まっている間に、サニアは短剣で自分の指を少しだけ切った。
ポウッと水晶が鮮やかな青色に光る。
それから表示された数字は——。
「サニア・クラスオン・シャローム男爵、ランク132位」
「なっ…!?」
ここまでは過去と同じ。
サニアは青き血下位者と呼ばれ、神の遺物を扱うことはできない。
そのことに、やはりサニアは動揺した。
そんなサニアを差し置いて、話は進んでいく。
「それでは次に、マリア様」
「はい」
今日の朝の担当は私。
祈りは毎日、平民から王族まで全ての身分の方に公開されて行われる。
最高峰女神カタルシス様と話すことができるのは、次期大聖女の称号をつけられた私だけ。
だから、私は第一聖女と言われている。
「光よ、聖女の声に答えたまえ。コルド国聖女ムク・マリーウット・スペネットより女神様にご挨拶申し上げます。どうか、我が国に繁栄と祝福をもたらしください」
一息置いて次の言葉を言おうとしたその時。
『わらわの聖女よ』
カタルシス——ルシ様のお声が聞こえ、私は最敬礼をした。
「ルシ様。お久しぶりでございます」
過去には13歳の誕生日の祈りには、ルシ様のお声はかからなかった。
つまり、過去が変わった?
——いや、違う。
『過去に、戻ってきたのだな?ああ、答えなくて良いぞ。わらわの声はあの者たちに届かぬが、そなたの声は届くのだからな』
やはりルシ様は、私が過去に戻ってきたことを知っている。
当然だ。
ルシ様は、神の遺物の創造者なのだから。
『まあよい。化身を連れ、今夜ここに来るがよい。さあ、面をあげよ。祈りの続きを』
私は頭を上げ、ルシ様を見つめた。
ルシ様は煌めく金色の髪に色素の薄い瞳を持ち、女神と言われてすぐに納得できるほどの神々しさを持っている。
「はい、ルシ様。聖女より祝福を込めて、我が国に光の力を与える。——治癒!」
その言葉と共に、頭上に光の花が散った。
その光は国全体に力を与え、一度の祈りで魔獣を100体も抑える力がある。
聖女の力によって魔獣被害、そして厄災を抑えている。
私はもう一度深くルシ様に礼をした。
「ルシ様、どうぞ今後ともよろしくお願いします」
『ああ。この後の行動を期待しておるぞ』
そう言って、ルシ様はいなくなってしまった。
「聖女様ー!」
「本日もお美しいですわ」
「女神カタルシス様のお声が聞こえるというのは、本当だったのだな」
いつものように歓声を浴びながら、私は礼をして祈りを無事に終えた。
それから、過去と同じく最神官様が声を上げる。
「お静かに願います。本日、皆様もご存知の通り第一聖女ムク、第二聖女マリア、第三聖女サニアが13歳を迎えました。よって、今から青き血調査を起こないます」
聖女が生まれる日は定められている。
必ず3月20日に生まれると。
だから、マリアとサニアも私と同じ日に生まれた。
今日、3人のランクが明らかになる。
そしてこれは私の予想だが、この場にアラン様がいるだろう。
過去では、ちょうど調査が終わった後アラン様に声をかけられたからだ。
「それでは、お願いします」
女の神官が水晶を持ってきて、私の前に用意された机の上に置いた。
この水晶は特別で、血以外のものを受け付けないようになっている。
調査のやり方は簡単。
ただ一滴だけ水晶に血を垂らす。
そうすれば、すぐにランクが表示されるようになっている。
いつの間にか、横にマリアとサニアが並んでいる。
「それでは、まずはサニア様から。やり方はわかりますね?」
「はいっ!」
サニア。
金髪の髪は普段通りふたつで縛られており、宝石のような紫色の瞳を輝かせている。
声も顔も、とてもかわいらしい子だ。
私が固まっている間に、サニアは短剣で自分の指を少しだけ切った。
ポウッと水晶が鮮やかな青色に光る。
それから表示された数字は——。
「サニア・クラスオン・シャローム男爵、ランク132位」
「なっ…!?」
ここまでは過去と同じ。
サニアは青き血下位者と呼ばれ、神の遺物を扱うことはできない。
そのことに、やはりサニアは動揺した。
そんなサニアを差し置いて、話は進んでいく。
「それでは次に、マリア様」
「はい」