呪われた聖女は運命を覆したい
マリアは濃い紫の髪をハーフアップにして結んでいて、金色の瞳を持つ穏やかな子だ。
それでいて公爵家の跡取りとしての威厳を持ち、帝国最高職である外科医を目指す知能を持っている。
そのうえ、第2聖女であることは国民の注目の的だった。
そして、マリアは明らかに青き血上位者だ。
公爵の娘であることもそうだが、なにより彼女は片足を動かすことができなかったのがなによりの証拠だ。
上位者の証。
今では普通に動かせる。
それは、自身で足を手術して成功させたからだ。
歴代最年少で外科医の仮免許を持っており、その知識と経験から誰も成功させなかった義足手術を成功させたのだ。
そんなマリアに憧れている。
そして、マリアは差し出された短剣で指を切った。
水晶が血を飲み込み、結果が出た。
「マリア・シュトラール・スペランツァ公爵、ランク7位!」
途端にざわめきが起こった。
「ランク10位以上は、王族でやっと持てるランクだよな!?」
「公爵家の娘だからだろ…」
ランク50位以上は必ず体が不自由になってしまう傾向にあるから、50位以上は確定していた。
でも、やはり7位というのは予想外だったのだろう。
過去でも同じだった。
「静粛にお願いいたします。それでは、最後にムク様」
「はい」
私は一歩前に出て、ふたりの時と同じように指を切る。
ただ、ひとつだけ違うことがある。
それは——。
「む、ムク・マリーウット・スペネット侯爵…ランク2位です!!」
私はニヤッと口角を上げてしまうのを我慢した。
実は、事前にカードを使用したのだ。
『プセウドス』のカードを使ったことによって、本来ランク9位であるが2位に変えることができたのだ。
これはアミューズと考えた作戦。
ランクを下げてアラン様の興味をなくす方法もあったけど、それだと不正が見つかった時に大問題になりかねない。
だから、できるだけ高いほうがいいと思ったのだ。
過去と同じように…いやそれ以上に興味を惹き手に、入れたいと思わせるのだ。
ランク1位でもいいと思うだろうが、歴史上ではランク1位は王族以外持てないランクであると言われている。
ランク2位以下は王族でなくても持っているケースがあったので、不正は疑われないだろう。
ランク4位の神の遺物、タロットカードと契約していることが証拠になるだろう。
そうして、大騒ぎの中ランク調査が終了したのだった。
私たちは過去と同じく「聖女の間」に来ていた。
聖女の間に入れるのは聖女だけだから、内緒話によく使っているのだ。
そして、私たちは腰を下ろした。
最初に口を開いたのはサニアだった。
「ふたりともすごいね〜!私はランク低かったから、ちょっと羨ましいよ!」
そう言って笑顔を見せた。
本当はそんなこと思ってないでしょうね。
聖女はランク上位者であることが多いため、聖女としては恥をかいただろう。
「それより〜、ムクがランク2位なんてすごいね!びっくりしちゃったっ!もしかして不正?」
クスッと笑ったサニア。
過去と行動が変わった。
ああでも、よかったサニアがこんなにも単純で。
「そう思うの?それは失礼じゃないかしら?
「えっ…?」
私はフッと冷めた目でサニアを見た。
今までいいなりだった私が、突然こんな態度をとってきて動揺しているのだろう。
私は言葉を続けた。
「私たちは親友でしょう?なのに、そんなふうに疑うなんてひどいわ…!」
「い、いや…えっと…」
おどおどするサニアに、マリアが追い討ちをした。
「私もそう思うわ。サニア、冗談でもそういうのはダメよ」
私は勝ち誇った顔で笑った。
マリアはサニアより私についてくれるのだ。
アラン様と出会う前の彼女を操るのは簡単そうね。
実に単純でよかったわ。
それでいて公爵家の跡取りとしての威厳を持ち、帝国最高職である外科医を目指す知能を持っている。
そのうえ、第2聖女であることは国民の注目の的だった。
そして、マリアは明らかに青き血上位者だ。
公爵の娘であることもそうだが、なにより彼女は片足を動かすことができなかったのがなによりの証拠だ。
上位者の証。
今では普通に動かせる。
それは、自身で足を手術して成功させたからだ。
歴代最年少で外科医の仮免許を持っており、その知識と経験から誰も成功させなかった義足手術を成功させたのだ。
そんなマリアに憧れている。
そして、マリアは差し出された短剣で指を切った。
水晶が血を飲み込み、結果が出た。
「マリア・シュトラール・スペランツァ公爵、ランク7位!」
途端にざわめきが起こった。
「ランク10位以上は、王族でやっと持てるランクだよな!?」
「公爵家の娘だからだろ…」
ランク50位以上は必ず体が不自由になってしまう傾向にあるから、50位以上は確定していた。
でも、やはり7位というのは予想外だったのだろう。
過去でも同じだった。
「静粛にお願いいたします。それでは、最後にムク様」
「はい」
私は一歩前に出て、ふたりの時と同じように指を切る。
ただ、ひとつだけ違うことがある。
それは——。
「む、ムク・マリーウット・スペネット侯爵…ランク2位です!!」
私はニヤッと口角を上げてしまうのを我慢した。
実は、事前にカードを使用したのだ。
『プセウドス』のカードを使ったことによって、本来ランク9位であるが2位に変えることができたのだ。
これはアミューズと考えた作戦。
ランクを下げてアラン様の興味をなくす方法もあったけど、それだと不正が見つかった時に大問題になりかねない。
だから、できるだけ高いほうがいいと思ったのだ。
過去と同じように…いやそれ以上に興味を惹き手に、入れたいと思わせるのだ。
ランク1位でもいいと思うだろうが、歴史上ではランク1位は王族以外持てないランクであると言われている。
ランク2位以下は王族でなくても持っているケースがあったので、不正は疑われないだろう。
ランク4位の神の遺物、タロットカードと契約していることが証拠になるだろう。
そうして、大騒ぎの中ランク調査が終了したのだった。
私たちは過去と同じく「聖女の間」に来ていた。
聖女の間に入れるのは聖女だけだから、内緒話によく使っているのだ。
そして、私たちは腰を下ろした。
最初に口を開いたのはサニアだった。
「ふたりともすごいね〜!私はランク低かったから、ちょっと羨ましいよ!」
そう言って笑顔を見せた。
本当はそんなこと思ってないでしょうね。
聖女はランク上位者であることが多いため、聖女としては恥をかいただろう。
「それより〜、ムクがランク2位なんてすごいね!びっくりしちゃったっ!もしかして不正?」
クスッと笑ったサニア。
過去と行動が変わった。
ああでも、よかったサニアがこんなにも単純で。
「そう思うの?それは失礼じゃないかしら?
「えっ…?」
私はフッと冷めた目でサニアを見た。
今までいいなりだった私が、突然こんな態度をとってきて動揺しているのだろう。
私は言葉を続けた。
「私たちは親友でしょう?なのに、そんなふうに疑うなんてひどいわ…!」
「い、いや…えっと…」
おどおどするサニアに、マリアが追い討ちをした。
「私もそう思うわ。サニア、冗談でもそういうのはダメよ」
私は勝ち誇った顔で笑った。
マリアはサニアより私についてくれるのだ。
アラン様と出会う前の彼女を操るのは簡単そうね。
実に単純でよかったわ。


