雪音だけのライブハウス
愛祈琉(あいる)
「お母さん、私が帰省することも良く思ってないの。」

修児(しゅうじ)
『どうしてだ?』

愛祈琉(あいる)
「私は学生だし、バイトもしてないし…”遊んでばかりの娘で恥ずかしいから帰省しないで”って…。」

修児(しゅうじ)
『音楽活動だって立派な仕事じゃないか。収入のいくらかは家に入れてるんだろ?』

愛祈琉(あいる)
「うん。」

修児(しゅうじ)
『十分だ。姉貴(アネキ)はいったい何が気に入らないんだ?肩書きか?』

愛祈琉(あいる)
「わかんない…。」

修児(しゅうじ)
『ウチはそんなもん気にしねぇから、いつでも帰ってこい。』

愛祈琉(あいる)
「いいの…?」

修児(しゅうじ)
『ああ、オレはいつでも応援してるから楽しくやれよ!』

修児(しゅうじ)くんは自分の病そっちのけで、私の心配ばかりしていた。

修児(しゅうじ)くんの額の汗や、かすかな震えが、自室での孤独な闘病を物語っていた。

私にできるのは、自分の苦しみを誰にも見せまいとする修児(しゅうじ)くんの気持ちを汲むことだけ。

私はそんな修児(しゅうじ)くんの応援を糧に、音楽活動に打ち込んだ。
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