両思いでしたがタイムトリップして、敵国の王子と王女になりました!?
私、強くなる!
絶対に、また会おう
連くんと奇跡の再会を果たしてからというもの。
その言葉が、私のお守りとなった。
また、絶対に連くんと会う。
王子も王女も、国の繋がりも、そんなしがらみに負けない私達でいたい。
私と連くんの愛のパワーで、乗り越えて見せる!
「といっても、まだ告白すら出来てないんだけどね……へへ」
それなのに「愛のパワー」とか言っちゃう私。
もう笑うしかない。
でも、笑えばいいと思う。
だって、その方が前向きになれるもん!
「よし、準備オーケー」
今の格好は、ドレスではなく動きやすいパンツ姿。
兵隊さんが着ているような、そんな服。
その服を着て、何をするかというと――
「ミア王女、準備はよろしいですか?」
「はい! いつでも!」
「では、参りますぞ」
「お願いします!」
キンッと高い音で鳴り響く、金属音。
私の手に握られた剣と、私の相手をしてくれる側近の一人が持つ剣が、激しくぶつかり合った音。
「脇がガラ空きですぞ!
もっと剣を構えなされ!」
「はい!」
今まで剣術のレッスンがあったと言っても、それは剣を持って素振りをする程度。
本物の剣同士で戦いの練習をした事なんて、一度もない。
じゃあ、どうして今、こんな激しい練習をしているかと言うと――
「にしても、ミア王女がコッソリお城を抜け出した日から、こんなにレッスンに前向きになってくれるとは。
あの日、何かあったのですか?」
「べ、別に! 何もないよ?」
ウソ。
本当は、私の考えが百八十度変わる出来事があった。
私を犯人から逃がすべく、一人残った連くん。
連くんが心配で「私も残る」と駄々をこねていた、あの時――
――あなたが行って、何か変わるの?
――あなたがレンの近くにいても、レンが戦いにくいだけだよ
あの時、ネネちゃんから言われた言葉が、ずっと頭から離れない。
「ただ守られるだけは、もう嫌なの」
「……ほう?」
「私は、たくさん、たっくさん!
皆を守れるくらい、強くなりたい!」
「――良い瞳をしておられますな。
見違えましたぞ、王女」
あの時、あの場所で。
私は邪魔者でしかなかった。
ただ守られるだけの王女様。
連くんは私と同じ十歳なのに、それでも平然と、犯人を追い払っていた。
腰に差していた剣を、使いこなしていた。
それだけで、私の努力は、まだまだちっぽけな物だったなって。思い知らされたの。
「なので鍛錬をお願いします!」
「承知。ミア王女、お覚悟を」
「はい!」
そして、側近との戦いはしばらく続いた。
だけど私があまりにも剣術ばかりを磨くから「女の子なのだから、そのへんにしときなさい」と心配したお父様により、レッスンはお開きとなる。
そして自室に帰る途中まで、お父様と二人きりとなる。
「最近のミアは、とっても頑張り屋だが……。
その、頑張る方向を間違えないでくれよ?」
「どういう?」
「王女が腕が立つと、噂が流れ始めている。
そうなると、男って言うのは寄り付かないものなんだよ。
ほら、ミアも、もういい年だ。
いつ結婚の話が来ても、おかしくないからね」
「っ!」
「じゃあね。良く休むんだよ」というお父様の言葉は、私の耳には入らない。
うすうすは気づいていたけど、お父様から「結婚」の言葉が出て、思わず焦ってしまう。
二十歳の王女である私。
させられるのは、たぶん政略結婚。
好きでもない人と、国の利害関係の一致のためだけに結婚する――
王女っていうのは、そういう宿命があるって、頭では分かってる。
だけど、私は、嫌だ。
だって――
ガチャ
「ロロ、ただいまぁ」
「お~ミア。おかえり」
「帰ってたんだね、お疲れ様。
いつもお手紙を運んでくれてありがとう」
「もう慣れたってーの」
クッキーを食べていたロロが、机を指さす。
そこには、綺麗な封筒が置かれていた。
「連くん……、また書いてくれたんだね」
封筒を、ギュッと抱きしめる。
そうすれば連くんの存在を、近くに感じられるかと思って。
「なに辛気臭い顔してんだよ、ミア」
「うん、私、結婚するなら……やっぱり連くんがいいなって。そう思ったの」
「何をいまさら。
ずっとそうするって、ミアが言ってたんだろ。
もう耳にタコが出来るほど聞いたっての」
「へへ! そうだね!」
私はいつか、連くんと結婚する――
それが有言実行出来たら、どんなにいいか。
「……は! いけない、いけない。
連くんも頑張ってるんだから、私もクヨクヨせずに頑張らなきゃ!」
――俺は、国関係なく、いつか美亜と毎日を過ごしたいって。そう思ってるんだよ
――だから君も頑張るんだ、美亜
あの言葉を、忘れちゃいけない。
あの言葉は、私のやる気の源だ。
諦めずに頑張って、頑張って頑張ったら――
その先には、きっと、あの約束を果たせる日が待ってるから。
「だから絶対、諦めない!
連くん意外とは、結婚しないんだから!」
「おーおー、また言ってらぁ」
ついに耳を塞いだロロ。
すっごく嫌そうな顔してる!?
「ロロ~!
そんなつれない態度とらないで~」
「あー、うっとうしい!
早く手紙を読め!
そして静かになれ!」
「ひ、ひどい!」
だけど手紙の中身も気になるので、いそいそと手を動かして封筒を開ける。
その時に、ロロが「あ」と。
何かを思い出したように、声をあげた。
「今回の手紙には大事な事が書いてあるって、レンが言ってたらしいぞ」
「ネネちゃんが、そう言ってたの?」
「そう。手紙を交換する日になると、嫌に不機嫌なんだよな。アイツ」
「ネネちゃんが不機嫌?」
そう言えば、ネネちゃんは私の事を嫌っていた。
そんな私のために長い距離を飛ばないといけないんだから……機嫌がいいわけないか。
「また、美味しいクッキーを持って行こうね。スター国にいるネネちゃんに」
「ま、堂々と持って行けるのは、いつになるんだって話だけどな」
「う……、そうだけど」
カサッと、便せんの折り目を開いて、手紙の内容に目を通す。
そして通した瞬間――
私は、驚きすぎて目がおっこちるかと思った。
「ねぇ、ロロ。
堂々とスター国に行ける日は、そう遠くないかもしれないよ?」
「は? どういう?」
「これを見て」
手紙をロロに見せる。
すると、ロロは目を皿のようにして、穴が空くほど手紙を見ていた。
「”スター国で開催されるパーティーへ参加してもらう案内状を送るつもりだから”って……へ?」
「スター国に、行けるんだよ! 私が!」
「ま、マジで?」
「やったー!」と手紙を持ってクルクル回る私。
一方のロロは「敵国の女王を呼ぶ?どういう理由で?」と頭を悩ませていた。
連くんと奇跡の再会を果たしてからというもの。
その言葉が、私のお守りとなった。
また、絶対に連くんと会う。
王子も王女も、国の繋がりも、そんなしがらみに負けない私達でいたい。
私と連くんの愛のパワーで、乗り越えて見せる!
「といっても、まだ告白すら出来てないんだけどね……へへ」
それなのに「愛のパワー」とか言っちゃう私。
もう笑うしかない。
でも、笑えばいいと思う。
だって、その方が前向きになれるもん!
「よし、準備オーケー」
今の格好は、ドレスではなく動きやすいパンツ姿。
兵隊さんが着ているような、そんな服。
その服を着て、何をするかというと――
「ミア王女、準備はよろしいですか?」
「はい! いつでも!」
「では、参りますぞ」
「お願いします!」
キンッと高い音で鳴り響く、金属音。
私の手に握られた剣と、私の相手をしてくれる側近の一人が持つ剣が、激しくぶつかり合った音。
「脇がガラ空きですぞ!
もっと剣を構えなされ!」
「はい!」
今まで剣術のレッスンがあったと言っても、それは剣を持って素振りをする程度。
本物の剣同士で戦いの練習をした事なんて、一度もない。
じゃあ、どうして今、こんな激しい練習をしているかと言うと――
「にしても、ミア王女がコッソリお城を抜け出した日から、こんなにレッスンに前向きになってくれるとは。
あの日、何かあったのですか?」
「べ、別に! 何もないよ?」
ウソ。
本当は、私の考えが百八十度変わる出来事があった。
私を犯人から逃がすべく、一人残った連くん。
連くんが心配で「私も残る」と駄々をこねていた、あの時――
――あなたが行って、何か変わるの?
――あなたがレンの近くにいても、レンが戦いにくいだけだよ
あの時、ネネちゃんから言われた言葉が、ずっと頭から離れない。
「ただ守られるだけは、もう嫌なの」
「……ほう?」
「私は、たくさん、たっくさん!
皆を守れるくらい、強くなりたい!」
「――良い瞳をしておられますな。
見違えましたぞ、王女」
あの時、あの場所で。
私は邪魔者でしかなかった。
ただ守られるだけの王女様。
連くんは私と同じ十歳なのに、それでも平然と、犯人を追い払っていた。
腰に差していた剣を、使いこなしていた。
それだけで、私の努力は、まだまだちっぽけな物だったなって。思い知らされたの。
「なので鍛錬をお願いします!」
「承知。ミア王女、お覚悟を」
「はい!」
そして、側近との戦いはしばらく続いた。
だけど私があまりにも剣術ばかりを磨くから「女の子なのだから、そのへんにしときなさい」と心配したお父様により、レッスンはお開きとなる。
そして自室に帰る途中まで、お父様と二人きりとなる。
「最近のミアは、とっても頑張り屋だが……。
その、頑張る方向を間違えないでくれよ?」
「どういう?」
「王女が腕が立つと、噂が流れ始めている。
そうなると、男って言うのは寄り付かないものなんだよ。
ほら、ミアも、もういい年だ。
いつ結婚の話が来ても、おかしくないからね」
「っ!」
「じゃあね。良く休むんだよ」というお父様の言葉は、私の耳には入らない。
うすうすは気づいていたけど、お父様から「結婚」の言葉が出て、思わず焦ってしまう。
二十歳の王女である私。
させられるのは、たぶん政略結婚。
好きでもない人と、国の利害関係の一致のためだけに結婚する――
王女っていうのは、そういう宿命があるって、頭では分かってる。
だけど、私は、嫌だ。
だって――
ガチャ
「ロロ、ただいまぁ」
「お~ミア。おかえり」
「帰ってたんだね、お疲れ様。
いつもお手紙を運んでくれてありがとう」
「もう慣れたってーの」
クッキーを食べていたロロが、机を指さす。
そこには、綺麗な封筒が置かれていた。
「連くん……、また書いてくれたんだね」
封筒を、ギュッと抱きしめる。
そうすれば連くんの存在を、近くに感じられるかと思って。
「なに辛気臭い顔してんだよ、ミア」
「うん、私、結婚するなら……やっぱり連くんがいいなって。そう思ったの」
「何をいまさら。
ずっとそうするって、ミアが言ってたんだろ。
もう耳にタコが出来るほど聞いたっての」
「へへ! そうだね!」
私はいつか、連くんと結婚する――
それが有言実行出来たら、どんなにいいか。
「……は! いけない、いけない。
連くんも頑張ってるんだから、私もクヨクヨせずに頑張らなきゃ!」
――俺は、国関係なく、いつか美亜と毎日を過ごしたいって。そう思ってるんだよ
――だから君も頑張るんだ、美亜
あの言葉を、忘れちゃいけない。
あの言葉は、私のやる気の源だ。
諦めずに頑張って、頑張って頑張ったら――
その先には、きっと、あの約束を果たせる日が待ってるから。
「だから絶対、諦めない!
連くん意外とは、結婚しないんだから!」
「おーおー、また言ってらぁ」
ついに耳を塞いだロロ。
すっごく嫌そうな顔してる!?
「ロロ~!
そんなつれない態度とらないで~」
「あー、うっとうしい!
早く手紙を読め!
そして静かになれ!」
「ひ、ひどい!」
だけど手紙の中身も気になるので、いそいそと手を動かして封筒を開ける。
その時に、ロロが「あ」と。
何かを思い出したように、声をあげた。
「今回の手紙には大事な事が書いてあるって、レンが言ってたらしいぞ」
「ネネちゃんが、そう言ってたの?」
「そう。手紙を交換する日になると、嫌に不機嫌なんだよな。アイツ」
「ネネちゃんが不機嫌?」
そう言えば、ネネちゃんは私の事を嫌っていた。
そんな私のために長い距離を飛ばないといけないんだから……機嫌がいいわけないか。
「また、美味しいクッキーを持って行こうね。スター国にいるネネちゃんに」
「ま、堂々と持って行けるのは、いつになるんだって話だけどな」
「う……、そうだけど」
カサッと、便せんの折り目を開いて、手紙の内容に目を通す。
そして通した瞬間――
私は、驚きすぎて目がおっこちるかと思った。
「ねぇ、ロロ。
堂々とスター国に行ける日は、そう遠くないかもしれないよ?」
「は? どういう?」
「これを見て」
手紙をロロに見せる。
すると、ロロは目を皿のようにして、穴が空くほど手紙を見ていた。
「”スター国で開催されるパーティーへ参加してもらう案内状を送るつもりだから”って……へ?」
「スター国に、行けるんだよ! 私が!」
「ま、マジで?」
「やったー!」と手紙を持ってクルクル回る私。
一方のロロは「敵国の女王を呼ぶ?どういう理由で?」と頭を悩ませていた。