両思いでしたがタイムトリップして、敵国の王子と王女になりました!?
現れた救世主!?
「ロロ、手紙を届けてくれたお礼にさ。
今日は、どこでも好きな所へ連れて行ってあげる!
さ、どこがいい?」
「え、俺の好きな所?」
「そう。どこに行きたい?
それか、何か欲しい物はある?」
「う~ん、そうだなぁ……」
と話したのが、一時間前。
そして、現在の私たちは――
「ロロ!
これって、どこに行くための汽車なの!?」
「知らねーで乗ったのかよ!」
側近の目を盗んでお城を抜け出したのは良いものの……。
初めての街に、私もロロも、どこへ行けばいいのかちんぷんかんぷんだった。
そんな中、街の中心部から聞こえる、大きな笛の音。
とりあえず、そこへ行ってみようと、私たちは移動したのだけど――
『あ、ロロ。これって汽車じゃない?』
『汽車ってなんだよ? って、また笛の音だぞ。
近くで聞くと、すごい音の大きさだな』
『ロロ、ごめん!
走り出した汽車から、降りられなくなっちゃったー!』
『はあ!? こんの、バカミアー!!』
そんなこんなで、私たちは行き先不明の汽車に乗っている。
切符とか何もないけど、大丈夫なのかな!?
「い、一応お金は持ってきてるし……。
何かあったら、このお金を渡せば……」
そう言って、ポケットに閉まった重たい小袋を出す。
ジャラジャラ――見ると、大きな硬貨がたくさん入っている。
「ちょっと、持って来すぎちゃったかなあ?
いや、でも、少ないよりはいいよね!」
お金が足りなくなった事を考えたら、ね。
多く持っていて損はない!
すると、汽車はだんだんとスピードを落としていく。
私の他に乗っていた乗客も、外の景色を見て、降りる準備を始めた。
結構な人数が降りるみたい。
という事は、有名な街なのかな?
「ロロ、ここで降りてみる?」
私の肩に乗り、髪の毛に隠れているロロと会話する。
ロロは髪の毛の間から窓の外を見て、小さな声で唸った。
「うーん、俺サッパリだから任せるわ」
「わ、私もサッパリなんだけど!」
自分で蒔いた種だろ、と言われ、意を決して汽車から降りる。
「エイ!」
皆は改札に向かってるけど、私はどうしよう?
切符を持ってないから、まずは買わないとね!
「ねぇロロ。みどりの窓口って、どこにあるのかな?」
「見取り図の口?」
「はは、違うよ!
切符を買う所を知りたいなって事」
コソコソ声でロロと話していた、その時。
ボスッ
「きゃあ!?」
「おわ!?」
暗転した狭い世界に、いきなり閉じ込められた私とロロ。
「ちょ、なに!?
誰かー! 助けて―!!」
必死に声を出しても、外にいる皆には聞こえていないようだった。
暗闇の中、私たちはされるがままとなる。
これは、ひょっとして、ヤバいやつ!?
「ろ、ロロ! もしかして私達、誘拐されてる!?」
「確実に連れ去られてるな。
お前が王女って、バレたんじゃないか?」
「そ、そんなあ!」
だとしたら、相当マズイ状況なはず!
どうにもならないと分かっていながら、狭い中、必死に足や手を動かした。
「出せー! ここから出してー!!」
すると、帰って来たのは、大きな怒鳴り声。
「うるせぇ!
大人しくしねーと、ひどい目にあうぞ!!」
「ひ……っ!」
この時、私は初めて、自分が勝手にお城を出た無謀さを後悔した。
いつもお城を出る時は、側近がいて「窮屈だなぁ」って思ってたけど……。
それは、私にとって、絶対に必要なことだったんだ!
「う~っ!」
「ミア、心配すんな。どうにかして俺が助けてやるからな」
「ロロ……?」
私と一緒に連れ去られたロロ。
小さな体にも関わらず、すごい闘志を感じた。
絶対に私を助けるって、オーラで伝わってくる。
「ロロ……、私……」
私、ロロよりも、何倍も体が大きいのに。
ハート国の、王女なのに。
このまま、何も出来ないままで良いの?
今まで何のために、私は色んなレッスンを頑張って来たの?
「ロロ、私――諦めない!」
「ミア?」
「私は、もう何も出来ない王女じゃないんもん!」
「!」
ロロが驚いた顔をした。
だけど、すぐにニッと笑い、力強く頷く。
「何か作戦はあんのか?」
「剣術のレッスンをした事もあるんだ、私。
それって、今に活かせないかな!?」
「でも、肝心な剣が無ぇぞ」
「あ、そっか……。う~ん」
悩んでる暇はない。
こうしてる間も、私たちはどこか知らない場所へ連れていかれている!
「えっと、えっと~……!」
だけど、考えれば考える程、頭はパニックになっていく。
焦りに焦った私は、だんだん腹が立ってきて……。
怒りの矛先を、存在しないだろう神様に向けた。
「だー! もう!
私をこんな世界に転生させたなら、責任もって私を守ってよね!
神様! もし本当に存在するなら――
武器の一つでも持たせてくれたって、いいじゃないー!」
「その辺にしとけ」とロロが私を宥める間も、私の怒りは収まらない。
「キー!!」と、猿みたいな声を出し続けた。
すると、その時。
『分かりました』
どこからともなく、この場に似合わない、か細い声が聞こえた。
「今、ロロ喋った?
”わかりました”って」
「いや、喋ってねーよ?」
「え、じゃあ、誰が――」
そんな事を話していると、暗闇の世界に、いきなり眩しい光が現れた。
「わあ!」
「おわ!?」
反射的に、ロロと私は目を瞑る。
するとまぶた越しにだけど、光がだんだんと弱まっていくのが分かった。
もう目を開けて大丈夫かな……?
そろそろと、目を開ける。
すると、そこにあったのは――
「これ……剣?」
「剣、だな」
ランドセルの高さと同じくらいの長さの剣。
薄ピンク色の持ち手が、可愛い剣があった。
「この剣をくれたのって、神様?」
「ミアが文句いったから、神様が剣を寄こしたって事かよ?」
「きっとそうだよ!
”わかりました”って声は、神様だったんだよ!」
「俺には聞こえなかったけどな」
「え、そうなの?
本当に、聞こえなかった?」
すると、ロロは首を振る。どうやら、あのか細い声を聞いていたのは、私だけだったみたい。
何が何だか訳が分からない状況だけど、ここに剣があるなら使うしかない!
私はしっかりと持ち手を握り「えいや!」と自分の足の間に刺してみた。
すると、どうやら私たちは布袋に入れられていたみたいで、剣を刺した箇所から穴が広がっていく。
「ロロ、ここから出るよ!」
「すげーじゃん、ミア!」
私が通れる穴をあけて、いざ! 脱出!!
ズシャという音と共に、私とロロは地面に投げ出された。
「い、いったーい!!」
「バカ! 大声を出すなっての!」
「だ、だって~!」
足とか手とか、思い切りすりむいちゃった!
ちょっと血がにじんでるし!
だけど、そんな事は問題のうちに入らなかった。
なぜなら、急に袋が軽くなったのを不思議に思って、私たちを攫った人が、こちらを振り向いたから!
「あ、お前!!」
「ひい! 見つかった!」
ロロに「早く立て!逃げるそ!」と言われても、相手は大きな男の人。
どうやら、私たちは、この人に担がれて運ばれていたみたい。
「何やってんだよ! ミア!
早く立て! 逃げるぞ!」
「あ、足が、震えて……動かないの!」
犯人を前に、背を向けて逃げ出すことが出来る人って……すごい。
この状況に立たされて逃げるなんて、私には無理!
「ロロだけでもももも、に、逃げててて……!」
「震えて噛みまくってるぞ!」
なんとかロロだけでも逃がそうと、必死にロロを遠くへやろうとする私。
だけど、ロロは私の髪にしがみついて、いっこうに離れない。
「ロロ! 早く、向こうに逃げてってば!」
「ミアを置いて行けるわけねーだろ!」
こんなピンチな状況で、言い合いを繰り広げていた私達。
気づけば、男の人は、目の前まで迫っていた。
「逃げられねーように、縛るか」
「ひ!」
もうダメだ!
また捕まっちゃう!
そう思った時だった。
ザッ
私の前に、一瞬の風が横切る。
そして――
「この子には、指一本、触れさせないから」
私と犯人の間に、背の高い男の子が、まるで私を守る壁のように、立ちはだかったのだった。
今日は、どこでも好きな所へ連れて行ってあげる!
さ、どこがいい?」
「え、俺の好きな所?」
「そう。どこに行きたい?
それか、何か欲しい物はある?」
「う~ん、そうだなぁ……」
と話したのが、一時間前。
そして、現在の私たちは――
「ロロ!
これって、どこに行くための汽車なの!?」
「知らねーで乗ったのかよ!」
側近の目を盗んでお城を抜け出したのは良いものの……。
初めての街に、私もロロも、どこへ行けばいいのかちんぷんかんぷんだった。
そんな中、街の中心部から聞こえる、大きな笛の音。
とりあえず、そこへ行ってみようと、私たちは移動したのだけど――
『あ、ロロ。これって汽車じゃない?』
『汽車ってなんだよ? って、また笛の音だぞ。
近くで聞くと、すごい音の大きさだな』
『ロロ、ごめん!
走り出した汽車から、降りられなくなっちゃったー!』
『はあ!? こんの、バカミアー!!』
そんなこんなで、私たちは行き先不明の汽車に乗っている。
切符とか何もないけど、大丈夫なのかな!?
「い、一応お金は持ってきてるし……。
何かあったら、このお金を渡せば……」
そう言って、ポケットに閉まった重たい小袋を出す。
ジャラジャラ――見ると、大きな硬貨がたくさん入っている。
「ちょっと、持って来すぎちゃったかなあ?
いや、でも、少ないよりはいいよね!」
お金が足りなくなった事を考えたら、ね。
多く持っていて損はない!
すると、汽車はだんだんとスピードを落としていく。
私の他に乗っていた乗客も、外の景色を見て、降りる準備を始めた。
結構な人数が降りるみたい。
という事は、有名な街なのかな?
「ロロ、ここで降りてみる?」
私の肩に乗り、髪の毛に隠れているロロと会話する。
ロロは髪の毛の間から窓の外を見て、小さな声で唸った。
「うーん、俺サッパリだから任せるわ」
「わ、私もサッパリなんだけど!」
自分で蒔いた種だろ、と言われ、意を決して汽車から降りる。
「エイ!」
皆は改札に向かってるけど、私はどうしよう?
切符を持ってないから、まずは買わないとね!
「ねぇロロ。みどりの窓口って、どこにあるのかな?」
「見取り図の口?」
「はは、違うよ!
切符を買う所を知りたいなって事」
コソコソ声でロロと話していた、その時。
ボスッ
「きゃあ!?」
「おわ!?」
暗転した狭い世界に、いきなり閉じ込められた私とロロ。
「ちょ、なに!?
誰かー! 助けて―!!」
必死に声を出しても、外にいる皆には聞こえていないようだった。
暗闇の中、私たちはされるがままとなる。
これは、ひょっとして、ヤバいやつ!?
「ろ、ロロ! もしかして私達、誘拐されてる!?」
「確実に連れ去られてるな。
お前が王女って、バレたんじゃないか?」
「そ、そんなあ!」
だとしたら、相当マズイ状況なはず!
どうにもならないと分かっていながら、狭い中、必死に足や手を動かした。
「出せー! ここから出してー!!」
すると、帰って来たのは、大きな怒鳴り声。
「うるせぇ!
大人しくしねーと、ひどい目にあうぞ!!」
「ひ……っ!」
この時、私は初めて、自分が勝手にお城を出た無謀さを後悔した。
いつもお城を出る時は、側近がいて「窮屈だなぁ」って思ってたけど……。
それは、私にとって、絶対に必要なことだったんだ!
「う~っ!」
「ミア、心配すんな。どうにかして俺が助けてやるからな」
「ロロ……?」
私と一緒に連れ去られたロロ。
小さな体にも関わらず、すごい闘志を感じた。
絶対に私を助けるって、オーラで伝わってくる。
「ロロ……、私……」
私、ロロよりも、何倍も体が大きいのに。
ハート国の、王女なのに。
このまま、何も出来ないままで良いの?
今まで何のために、私は色んなレッスンを頑張って来たの?
「ロロ、私――諦めない!」
「ミア?」
「私は、もう何も出来ない王女じゃないんもん!」
「!」
ロロが驚いた顔をした。
だけど、すぐにニッと笑い、力強く頷く。
「何か作戦はあんのか?」
「剣術のレッスンをした事もあるんだ、私。
それって、今に活かせないかな!?」
「でも、肝心な剣が無ぇぞ」
「あ、そっか……。う~ん」
悩んでる暇はない。
こうしてる間も、私たちはどこか知らない場所へ連れていかれている!
「えっと、えっと~……!」
だけど、考えれば考える程、頭はパニックになっていく。
焦りに焦った私は、だんだん腹が立ってきて……。
怒りの矛先を、存在しないだろう神様に向けた。
「だー! もう!
私をこんな世界に転生させたなら、責任もって私を守ってよね!
神様! もし本当に存在するなら――
武器の一つでも持たせてくれたって、いいじゃないー!」
「その辺にしとけ」とロロが私を宥める間も、私の怒りは収まらない。
「キー!!」と、猿みたいな声を出し続けた。
すると、その時。
『分かりました』
どこからともなく、この場に似合わない、か細い声が聞こえた。
「今、ロロ喋った?
”わかりました”って」
「いや、喋ってねーよ?」
「え、じゃあ、誰が――」
そんな事を話していると、暗闇の世界に、いきなり眩しい光が現れた。
「わあ!」
「おわ!?」
反射的に、ロロと私は目を瞑る。
するとまぶた越しにだけど、光がだんだんと弱まっていくのが分かった。
もう目を開けて大丈夫かな……?
そろそろと、目を開ける。
すると、そこにあったのは――
「これ……剣?」
「剣、だな」
ランドセルの高さと同じくらいの長さの剣。
薄ピンク色の持ち手が、可愛い剣があった。
「この剣をくれたのって、神様?」
「ミアが文句いったから、神様が剣を寄こしたって事かよ?」
「きっとそうだよ!
”わかりました”って声は、神様だったんだよ!」
「俺には聞こえなかったけどな」
「え、そうなの?
本当に、聞こえなかった?」
すると、ロロは首を振る。どうやら、あのか細い声を聞いていたのは、私だけだったみたい。
何が何だか訳が分からない状況だけど、ここに剣があるなら使うしかない!
私はしっかりと持ち手を握り「えいや!」と自分の足の間に刺してみた。
すると、どうやら私たちは布袋に入れられていたみたいで、剣を刺した箇所から穴が広がっていく。
「ロロ、ここから出るよ!」
「すげーじゃん、ミア!」
私が通れる穴をあけて、いざ! 脱出!!
ズシャという音と共に、私とロロは地面に投げ出された。
「い、いったーい!!」
「バカ! 大声を出すなっての!」
「だ、だって~!」
足とか手とか、思い切りすりむいちゃった!
ちょっと血がにじんでるし!
だけど、そんな事は問題のうちに入らなかった。
なぜなら、急に袋が軽くなったのを不思議に思って、私たちを攫った人が、こちらを振り向いたから!
「あ、お前!!」
「ひい! 見つかった!」
ロロに「早く立て!逃げるそ!」と言われても、相手は大きな男の人。
どうやら、私たちは、この人に担がれて運ばれていたみたい。
「何やってんだよ! ミア!
早く立て! 逃げるぞ!」
「あ、足が、震えて……動かないの!」
犯人を前に、背を向けて逃げ出すことが出来る人って……すごい。
この状況に立たされて逃げるなんて、私には無理!
「ロロだけでもももも、に、逃げててて……!」
「震えて噛みまくってるぞ!」
なんとかロロだけでも逃がそうと、必死にロロを遠くへやろうとする私。
だけど、ロロは私の髪にしがみついて、いっこうに離れない。
「ロロ! 早く、向こうに逃げてってば!」
「ミアを置いて行けるわけねーだろ!」
こんなピンチな状況で、言い合いを繰り広げていた私達。
気づけば、男の人は、目の前まで迫っていた。
「逃げられねーように、縛るか」
「ひ!」
もうダメだ!
また捕まっちゃう!
そう思った時だった。
ザッ
私の前に、一瞬の風が横切る。
そして――
「この子には、指一本、触れさせないから」
私と犯人の間に、背の高い男の子が、まるで私を守る壁のように、立ちはだかったのだった。