扉の向こうの王子様~終電帰りの限界社畜OL、玄関のドアを開けたら異世界と繋がっていました
◇◇◇
アゼリアス聖王国の軍組織はおおまかに二つに分けられる。
ひとつは近衛騎士団。おおまかには君主及び王族の身辺警護。そして奥宮内の警備。こちらは意外にも執政庁下内務院の組織である。
もうひとつが、アゼリアス聖王国聖王騎士団を中心とした軍隊組織だ。
本部は王宮内にあり、アゼリアス聖王国の軍事を一手に引き受けている。全国土にわたって主要都市毎に下部組織として支部が組織されており、それら全てを統括しているのが聖王騎士団本部である。トップには国王が君臨し、その下に元帥。左右中将軍。と続く。
現在、元帥である大公は先王の叔父でかなりの高齢者という事もあり、軍務は実質左右中将軍とその副官を中心として采配されていた。左将軍は六大公爵家のカインズ公。代々王国軍の要職を務める武人一族の人間で、見るからに武闘派の男である。齢六十に届きそうな年ではあるが、筋骨隆々の大柄な体躯で、太く重い長剣を軽々と捌く。
中将軍は一代男爵から成りあがった四十過ぎのファスト公。伯爵家の非嫡出子の生まれだが、外見の美しさから王宮外門の警備兵にスカウトされ、騎士団に入る足がかりを得たかと思うと、実力で順調に階位を上げて、ついには一代爵位の叙任を受けた。赤褐色の髪は未だ艶やかで豊かだ。容姿に違わず、物腰も柔らかく、彼を崇拝する者は多い。
そして右将軍。魔術師部隊の精鋭を率いるアゼリアス聖王国の軍神。近年目立った戦争の無いアゼリアスだが、隣国イズラルとの小競り合いが耐えることは無い。また、時折沸く魔物討伐に駆り出されることが多いのも右将軍下の部隊である。
魔術や魔法を中心とした彼の戦略は、見た目も派手で美しく、またその殲滅力も高い。当代右将軍が、短期間で物事解決させるための遊撃を担うのは、他国からしてみるとかなり特殊に見えよう。
というのも、いまだに王位継承権では皇太子、皇太孫に継いで第三位に位置している右将軍は、自らが荒事に身を投じる事を好んでいるからだ。彼より軍歴も長い右将軍と左将軍が、新たに立った若い将軍を煩く思っているわけでは無く、無理難題を押し付けているのでは決してない。
アゼリアス聖王国の軍組織はおおまかに二つに分けられる。
ひとつは近衛騎士団。おおまかには君主及び王族の身辺警護。そして奥宮内の警備。こちらは意外にも執政庁下内務院の組織である。
もうひとつが、アゼリアス聖王国聖王騎士団を中心とした軍隊組織だ。
本部は王宮内にあり、アゼリアス聖王国の軍事を一手に引き受けている。全国土にわたって主要都市毎に下部組織として支部が組織されており、それら全てを統括しているのが聖王騎士団本部である。トップには国王が君臨し、その下に元帥。左右中将軍。と続く。
現在、元帥である大公は先王の叔父でかなりの高齢者という事もあり、軍務は実質左右中将軍とその副官を中心として采配されていた。左将軍は六大公爵家のカインズ公。代々王国軍の要職を務める武人一族の人間で、見るからに武闘派の男である。齢六十に届きそうな年ではあるが、筋骨隆々の大柄な体躯で、太く重い長剣を軽々と捌く。
中将軍は一代男爵から成りあがった四十過ぎのファスト公。伯爵家の非嫡出子の生まれだが、外見の美しさから王宮外門の警備兵にスカウトされ、騎士団に入る足がかりを得たかと思うと、実力で順調に階位を上げて、ついには一代爵位の叙任を受けた。赤褐色の髪は未だ艶やかで豊かだ。容姿に違わず、物腰も柔らかく、彼を崇拝する者は多い。
そして右将軍。魔術師部隊の精鋭を率いるアゼリアス聖王国の軍神。近年目立った戦争の無いアゼリアスだが、隣国イズラルとの小競り合いが耐えることは無い。また、時折沸く魔物討伐に駆り出されることが多いのも右将軍下の部隊である。
魔術や魔法を中心とした彼の戦略は、見た目も派手で美しく、またその殲滅力も高い。当代右将軍が、短期間で物事解決させるための遊撃を担うのは、他国からしてみるとかなり特殊に見えよう。
というのも、いまだに王位継承権では皇太子、皇太孫に継いで第三位に位置している右将軍は、自らが荒事に身を投じる事を好んでいるからだ。彼より軍歴も長い右将軍と左将軍が、新たに立った若い将軍を煩く思っているわけでは無く、無理難題を押し付けているのでは決してない。