2Kの君~終電帰りの限界OL、2Kの扉を開けたら異世界騎士の部屋でした
「同じくらいだろ?」

「いや……」

「まさか年上とか」

 それこそ冗談だろうと言われ、思わず何歳に見えるのか聞いてみた。

「十七、八」

「へぇえええええ。そういう年齢に見えるんだ」

 一般的にアジアンはコーカシアンらに比べて、若く見えるらしい。
 大学時代に留学していた友人が、いちいちIDを見せなければ煙草もお酒も売ってくれないと言っていた。
 シェイルが何人かは判らないけれど、外見的にはコーカシアンと呼ばれる人種に近い。

「あのね、二十六です。つまりシャール君より八歳お姉さんって事になるね」

 今度はシェイルが言葉を失う番だった。

 まじまじと凛子を眺め、ぽつりと「信じられない……」と呟いた。

「わたしの方こそ同じくらいかと思ってたよ」

「リィンの周囲では一般的なのか? ええとその」

「こういう外見?」

「ああ」

「一般的だと思うよ。特別な事なんにもしてないし」

 基礎化粧は二十五歳を超えてから、ワンランク上のものに変えたけれど。
 凛子の言葉に何故か肩を落とすシェイルを慰めるかのように、ぽんぽんと亜麻色の頭を叩く。

「これが本当の異文化コミュニケーションってやつだねぇ。驚くこと一杯だよ」

「本当に……二十六なのか?」

「こんな所でサバ読んでも意味ないじゃないの。っていうかそこ溜息吐くな」

「こういうのが一般的な世界か……」

「なんか、なんとなくムカツクんだけど」

 凛子がむうと睨み付けると、シェイルは漸く納得したかのように「本当にあらゆる意味で……違うんだな」と顔をあげた。
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